CULTURE
2013.07.26
『サウンド・オブ・ノイズ』
テロリストなのにアーティスティック! |
監督 |
|||||
音楽のテロリストって? 北欧スウェーデン発の『サウンド・オブ・ノイズ』は、謎の6人組がとんでもない場所であらゆるものを楽器に見立てて音楽を作り上げるという何ともユニークなクライム・ムービー。 テロリストが登場する映画の多くはアクションやサスペンスに満ちているけれど、この映画にあるのは素晴らしい音楽とそれを奏でる見たことのないパフォーマンス! 病院の手術室では患者と手術器具を楽器にして、銀行では札束と判子を使って、クラシックコンサートの会場の外ではブルドーザーのシャベルを大地にたたきつけて、最後は高圧電線を五線譜に見立てて自ら音譜としてぶら下がり本物の電子音を街中に響き渡らせる……という驚きだらけ! しかも、6人のテロリストを追いかける刑事が、音楽一家に生まれながらも生まれつきの音痴という設定も面白い。 カンヌ国際映画祭をはじめ各国の映画祭で話題になった、短編『アパートの一室、6人のドラマー』をバージョーンアップさせた傑作。
|
text rie shintani