CULTURE
本当の自分自身であるために『Girl/ガール』
『Girl/ガール』
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「自分らしく生きる」日ごろから見聞きしているフレーズだが、自分らしさ=本当の自分はどんな自分なのかを考えることも、考えて導き出した“本当の自分”であるために努力することも、決して簡単じゃない。
ベルギー映画『Girl/ガール』の主人公、15歳の少女ララの夢はバレリーナになることだ。しかし、それは簡単なことではなかった。彼女自身は自分のことを女の子だと思っているけれど、生物学的に男の子の体に生まれてきてしまったから──。彼女にとってバレリーナになることはとても難しい。思春期の身体の変化に葛藤し、夢に向かって毎日血のにじむような努力を重ねていく姿からは、“本当の自分”でいることはどういうことなのか、深く考えさせられるだろう。
そんなララを演じるのは、ロイヤル・バレエ・スクールの現役トップダンサー、ビクトール・ポルスターだ。「性別を超越した美しさ」と絶賛され、500人を超える候補者の中から選ばれた。バレエシーンでは、繊細で美しい圧倒的なダンスシーンを目にする。
ダンス、変身、アイデンティティというテーマを融合させたこの映画の監督(・脚本)は、第2のグザヴィエ・ドランと言われているベルギーの新鋭ルーカス・ドン。18歳のときに、バレリーナになるために奮闘するトランスジェンダーの少女の記事を読み、強く心を動かされ、約9年間を費やして長編デビュー作『Girl/ガール』を完成させた。第71回カンヌ国際映画祭ではカメラドール〈新人監督賞〉、最優秀演技賞(ある視点部門)、国際批評家連盟賞の3冠を受賞している。
ララの苦しみはララにしか分からないけれど、本当の自分でありたいと思う気持ち、本当の自分でいるために努力すること、それはきっと誰の心にも染みわたるはず。
ラストの衝撃&感動度 |
★★★★★
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ドン監督のイケメン度 |
★★★★★
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自分について考える度 |
★★★★★
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監督
ルーカス・ドン
製作
ディルク・インペンス
脚本
ルーカス・ドン
アンジェロ・ティヒセン
撮影
フランク・バン・デン・エーデン
出演
ビクトール・ポルスター
アリエ・ワルトアルテ
オリバー・ボダル
ティヒメン・フーファールツ
ケイトリン・ダーメン
配給
クロックワークス、STAR CHANNEL MOVIES
2019年7月5日(金)より、新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、 Bunkamura ル・シネマほか全国ロードショー
© Menuet 2018
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