CULTURE
リリー=ローズ・デップ出演のラブストーリー『パリの恋人たち』
『パリの恋人たち』
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好きな人はいますか? 恋してますか? 恋に悩んでいますか? フランス映画『パリの恋人たち』は、ど直球なタイトル通り、パリの恋人たちの三角関係のお話です。……が、ロマンチックかというとそうではなく、ロマンチックな街パリを舞台にリアルな男と女の駆け引き、決してきれいごとではない男と女の感情が描かれている大人のラブストーリーです。
恋の三角関係を構成しているのは、ジャーナリストのアベル(ルイ・ガレル)、彼の元恋人マリアンヌ(レティシア・カスタ)、彼に恋焦がれているエヴ(リリー=ローズ・デップ)の3人。
アベルとマリアンヌはかつて恋人同士でしたが、マリアンヌは「妊娠したの。でも、あなたじゃない」と告げて、なんとアベルの親友ポールと結婚。しかし数年後にポールは若くして亡くなってしまい、アベルはポールの告別式でマリアンヌと再会、彼女のことが忘れられくてよりを戻そうとします。一方、エヴはポールの妹で、幼い頃からずっと兄の親友アベルに憧れていました。大人の女性に成長した今こそ彼を振り向かせたいと行動に出ます。
2人の女の間で揺れ動く1人の男のお話ですが、揺れ動くアベル=振り回されているアベルと言ったほうが正しいのかも……と思えるほど、女たちの心理戦がすごい。さらに、彼女たちはアベルのことをどう思っているの? 本当は何を考えているの? 登場人物の心情を簡単には読み取れないようになっているのも、この映画の面白いところ。
アベル役で監督&脚本も兼ねているルイ・ガレルはこう語っています。「脚本家のジャン=クロード・カリエールと私のアイデアはとてもシンプルでした。『ひとの気持ちはあてにならない』というものです。このあてにならなさは、独白による『心の声』で表現されます。『心の声』は映画ならではの表現であり、個人的にも大変気にいっていますので、使うことにしました。ひとがある音楽ジャンルに、なぜか惹かれてしまうように、私は『心の声』という手法に惹かれてしまうのです」。というわけで、その手法もチェックしてみてください。ちなみにルイ・ガレルとマリアンヌ役のレティシア・カスタは私生活でも夫婦!
誰かを好きになると、相手が何を考えているのか知りたくて、どうやって愛を確かめたらいいのか迷子になる。恋愛に正解はないと言われていますが、正解がない、分からないからこそ、もっと自由に恋をしていいんじゃないか──そんなふうに思わせてくれる素敵なラブストーリーです。
リリーのパリジェンヌファッション度 |
★★★★☆
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アベルの振り回され度 |
★★★★☆
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2人の女たちの対決度 |
★★★★☆
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監督
ルイ・ガレル
脚本
ジャン=クロード・カリエール
ルイ・ガレル
出演
レティシア・カスタ
リリー=ローズ・デップ
ジョゼフ・エンゲル
ルイ・ガレル
配給
サンリス
12月13日よりBunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー
©2018 Why Not Productions
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