CULTURE
ガリベン女子高生がやり残したこと『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』
『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』
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たぶん、こういうありきたりじゃないガールズ・ムービーを待っていた人、多いと思うんです。スイートな恋愛ものでもなく、自分探しのヒューマンものでもなく、社会派ドラマでもない。この『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』は、卒業間近のガリベン女子高生コンビが「私たちって、青春謳歌してこなかったんじゃない?」と気づいて、パーティーデビューをすべく弾けちゃう青春コメディです。
主人公は、親友同士のモリーとエイミー。2人とも高校生活の全てを勉学に費やして成績はいつもトップ、それぞれ輝かしい進路を勝ちとった優等生です。ところが! 恋愛やパーティーにうつつを抜かしていたクラスメートたち、心のなかで見下していたチャラいクラスメートたちも有名大学や有名企業に進むことが決まっていた!? という衝撃の事実を卒業式前日に知って、大、大、大ショック!
なぜ? どうして? 自分たちは輝かしい将来への助走期間だと覚悟を決めて、ひたすら勉学に励んできたのに、あいつらは進路も青春もどっちも手に入れたってこと? それって不公平じゃない? というわけで、モリーとエイミーは4年間の青春を取り戻すためにパーティーへ乗り込もうとするわけです。
この映画が奥深いのは、理解しようとしなかった人たちの世界を知ることで気づけることもあるということ。テーマについては、女優でもある本作の監督オリヴィア・ワイルドがこう語っています。「自分が相手をどのように見ているか、いかに他人や自分自身のことさえも偏った見方をしているか、そのことに気づいてほしい。今よりもう少し相手にシンパシーを抱き、人間の複雑さを認められるようになるきっかけにしてほしい」。
オリヴィア・ワイルドの長編監督デビュー作であり、さらに監督、脚本、主演の全てが女性主導であることから、テイラー・スウィフト、ナタリー・ポートマンら多くのセレブが絶賛して話題にもなりました。女優が監督できるの? なんて野暮な偏見があったとしたら、それもぶっ飛ばしてくれるくらい、笑えて、型破りで、爽快で、モリーとエイミーと一緒に「私もがんばるか!」って思える、めちゃくちゃ素敵な映画です。
思い込みはダメよ度 |
★★★★☆
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ハメ外しちゃいました度 |
★★★★★
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変わらぬ友情度 |
★★★★☆
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監督
オリヴィア・ワイルド
(長編初監督)
製作
アダム・マッケイ
ウィル・フェレル
出演
ケイトリン・デヴァー
(『デトロイト』)
ビーニー・フェルドスタイン
(『レディ・バード』)
配給
ロングライド
8月21日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
© 2019 ANNAPURNA PICTURES, LLC. All Rights Reserved.
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