CULTURE
大倉忠義×成田凌が織りなすラブストーリー『窮鼠はチーズの夢を見る』
『窮鼠はチーズの夢を見る』
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出会って、恋に落ちて、想い続けて、告白して、嫉妬して……行定勲監督の最新作『窮鼠はチーズの夢を見る』で描かれる恋愛は、男とか女とか関係なく、恋をしたことのある誰もが知っている感情が、これでもかってほど全身に流れ込んでくる映画です。
恋愛映画では、主人公たちの恋愛を観客が自分ごとのように感じるためにさまざまな障がいが用意されていて、障がいがあるからこそ盛り上がります。今回の『窮鼠〜』におけるそれは「自分を好きになってくれる女性」と受け身の恋愛を繰り返してきた恭一(大倉忠義)と、恭一のことが「ずっと好きだった」と想いを告げる今ヶ瀬(成田凌)、男と男の恋であること。
今ヶ瀬が恭一を何年も想い続けているだけで切なさを感じてしまうし、気持ちを伝えたい、伝えるのが恐い、でもどうしても好き──片想いの苦しさと、恋する気持ちがもたらす何とも言えない高揚感がジリジリと伝わってくる。しかも今ヶ瀬を演じる成田凌は本当に可愛らしくて、徐々に今ヶ瀬に傾いていく恭一を演じる大倉忠義は色っぽすぎて、この2人の間で揺らめく感情に、恋するってツラいよね、嬉しいよね、憎いよね……観ている側の心も同じように揺らめくのです。
「心底惚れるって、すべてにおいてその人だけが例外になっちゃうってことなんですね。」
これは劇中に出てくるセリフのひとつですが、本当にその通りで。例外になってしまうから、もう何もかもが、その人のことを好きだから仕方ない、どうにもならない、となってしまう。例外に出会ってしまったことがある人は、その恋愛を思い出すかもしれない、まだ例外に出会ったことのない人は、今ヶ瀬と恭一を羨ましく思うかもしれない。どちらにしても、誰かを愛おしいと思う気持ちが観る者の心を満たしてくれるはずです。
好きな人に向ける視線、好きな人が目にしていた風景、好きな人が残した香り、好きな人に触れられたときの温かさ、好きな人によって締めつけられる胸の痛み……それらが繊細に美しく描かれています。2人の恋の結末を自分自身はどう受け止めるのか、映画館で、あの余韻に浸って、答えを探してみてください。
今ヶ瀬の片想い度 |
★★★★☆
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恭一の心の揺れ度 |
★★★★☆
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ラストのブルーの美しさ度 |
★★★★☆
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監督
行定勲
脚本
堀泉杏
出演
大倉忠義
成田凌
吉田志織
さとうほなみ
咲妃みゆ
小原徳子
配給
ファントム・フィルム
2020年9月11日(金)より、TOHOシネマズ 日比谷 ほか全国ロードショー
©水城せとな・小学館/映画「窮鼠はチーズの夢を見る」製作委員会
R15+指定
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