CULTURE
自分らしく生きる場所探し『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』
自分らしく生きる場所探し『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』
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自分らしく生きるってどういうことだろう──。いつも「自分らしさって?」と考えているわけではなくても、洋服を選ぶとき、髪を切るとき、メイクをするとき……その時々で、無意識に人は自分らしさを探して生きている。そのなかで、どこで生きるか、どこで暮らすか、誰と生きるか、それもまた人生における自分らしさであって、今回ピックアップした映画『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』は、どこで生きるかにまつわるお話です。
舞台となるのはサンフランシスコの街。さまざまな映画のなかで登場する街ですが、その街はどんな歴史を経て現在に至るのか、その街の風景はどうやってできたのか、この映画で描かれるのは、そこに住む人たちが見つめる目線──時代と共に移り変わる街のなかで、主人公が見つめる街への目線、街への想い、そしてその街で暮らした家に対する想いです。
主人公は、サンフランシスコで生まれ育ったジミー。彼には特別な場所があります。それは、祖父が建て、かつて家族と暮らした思い出の宿るヴィクトリアン様式の美しい家。ふたたびその家で暮らしたいと願う彼は、勝手に家の修復をしたりしながら日々を過ごしていました。そんなある日、現在の家主が手放すことになり、その家が売りに出されます。何としても家を取り戻したいと奔走するジミーですが、サンフランシスコは都市開発・産業発展によって今は”最もお金のかかる街”になっていて……。
なぜジミーはその家にこだわるのか、描かれるのはとても個人的な物語ですが、彼がなぜこだわるのかを通して、生きていくために大切なこと、自分自身に大切なことが見えてきます。
また、この映画をおすすめしたい理由はA24とプランB、映画界で注目されている映画制作会社がタッグを組んでいることもひとつです。たとえば──
A24は……『レディ・バード』『パーティで女の子に話しかけるには』『エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ』『ミッドサマー』『WAVES/ウェイブス』など
プランBは……『キック・アス』『食べて、祈って、恋をして』『それでも夜は明ける』『ビール・ストリートの恋人たち』『ビューティフル・ボーイ』など
なんか面白そうな映画だなと気になる映画を調べると、A24やプランBの名前が出てくる、そんな経験をしている人も多いはず。そして今回の『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』は、その2つが、アカデミー賞作品賞に輝いた『ムーンライト』以来タッグを組んだ作品。という意味でも見逃してほしくない1作です。
人生度 |
★★★★☆
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友情度 |
★★★★★
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風景度 |
★★★★☆
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監督・脚本
ジョー・タルボット
出演
ジミー・フェイルズ
ジョナサン・メジャース
ロブ・モーガン
ダニー・グローヴァー
配給
ファントム・フィルム
©2019 A24 DISTRIBUTION LLC.ALL RIGHTS RESERVED.
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