CULTURE
2014.04.25
あなたのおしゃれ感度を刺激する! ファッション映画特集
英国が誇るファッションデザイナー、ヴィヴィアン・ウエストウッド。『ヴィヴィアン・ウエストウッド DO IT YOURSELF!』は、彼女の70歳の誕生日を記念して作られた、約1時間のドキュメンタリー。
2010年に開催された「プリンス・チャーミング」コレクションやパリのコレクションなど、コレクションの準備、制作、当日の舞台裏などが描かれるだけでなく、ゼロからデザインを生み出すアトリエやロンドンにある自宅まで、ヴィヴィアン・ウエストウッドのライフスタイルが映し出されていく。多忙のなかボイストレーニングに行ったり、街中を自転車で移動したり、自然体のヴィヴィアンはとてもチャーミングでアクティブ、そのパワフルさに圧倒される。
ヴィヴィアン・ウエストウッドというブランドの原点、歴史、今を知るだけでなく、ヴィヴィアンの日常とヴィヴィアンがカメラの前で語る言葉には、自分らしく人生を生きるにはどうしたらいいのか……という女性の生き方のヒントがある。ファッションはもちろん格好いい生き方も学べる贅沢な1本。
【ヴィヴィアン・ウエストウッドの名セリフ】
「経験を積むほど不足していることも分かる」
『ヴィヴィアン・ウエストウッド DO IT YOURSELF! 』 DVD発売中 発売元:ユーロスペース 販売元:日本コロムビア 価 格:¥¥3,800(税抜) |
監督
ナターシャ・ドゥフォンティーヌ
脚本
ナターシャ・ドゥフォンティーヌ
出演
ヴィヴィアン・ウエストウッド
アンドレアス・クロンテイラー
配給
ユーロスペース
columbia.jp/prod-info/COBM-6149/
©OOOH-WHEE Production 2010
誰もがその名前を知る世界的ファッション・ブランド、シャネル。映画『ココ・アヴァン・シャネル』は、シャネルがどんなふうに生まれたのか。孤児院で育った少女が世界のシャネルになるまでの物語。
ガブリエル・“ココ”・シャネルの人生はとても壮絶だ。最初からファッションデザイナーを目指したわけじゃない。1883年に田舎の質素な家に生まれたガブリエル(オドレイ・トトゥ)は孤児として修道院付属学校で育つ。そこで裁縫を学び18歳で洋裁店で働きながらナイトクラブで歌う日々。そんなとき、裕福な貴族バルザンと出会い、愛人としての生活がスタートする。けれど、自活したい彼女は結婚という選択肢を捨て、帽子専門店をオープンさせる。そして、新しいスタイルの洋服を提案することで、徐々に特別なデザイナーとして開花していく。
着飾ったドレスから洋服へ──。ガブリエルの人生がどんどん変化していくなかで新しいファッションスタイルが生まれていく、その変化は何とも刺激的!
【ガブリエル・シャネルの名セリフ】
「成功してみせるわ」
『ココ・アヴァン・シャネル』 発売中 発売元:ワーナー・ブラザース映画 販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ 価格 ブルーレイ:¥4,980(税込) DVD:¥3,980円(税込) |
監督
アンヌ・フォンテーヌ
製作
カロリーヌ・ベンジョー
キャロル・スコッタ
フィリップ・カルカソンヌ
シモン・アルナル
出演
オドレイ・トトゥ
ブノワ・ポールブールド
アレッサンドロ・ニボラ
マリー・ジラン
エマニュエル・ドゥボス
配給
ワーナー・ブラザース映画
wwws.warnerbros.co.jp/cocoavantchanel/
ファッション誌の有名編集者と聞いて思い浮かべるのは、おそらくアナ・ウィンター。映画『プラダを着た悪魔』の鬼編集長のモデルと言われる米版「ヴォーグ」の編集長であり、彼女を追いかけたドキュメンタリー『ファッションが教えてくれること』も制作された。けれど、アナが注目を浴びるもっともっと前にファッション界に“伝説”を作った人物がいる。それが、ダイアナ・ヴリーランド。
『ダイアナ・ヴリーランド 伝説のファッショニスタ』に映し出されるのは、自伝出版のためにダイアナが受けたインタビュー映像をベースに、その時代の社会背景とファッションを記録した写真、家族や関係者、セレブリティのコメントなど。ダイアナが“伝説のファッショニスタ”が伝説になるまでの人生だ。
「目は旅をするべき」という信念で世界を旅して撮影をしたのも、ヌードを掲載したのも、マノロ・ブラニクに「靴のデザインをしてみれば?」と提案したのもダイアナで、今では当たり前となった黒タイツにフラット・シューズを合わせたのもダイアナ──というように、ずば抜けた創造性でファッションを創り出してきた。ダイアナの人生をたどることが、20世紀のファッションを知ることにつながる。今も色褪せることのない彼女の独創性は必見!
【ダイアナ・ヴリーランドの名セリフ】
「自分で磨かなきゃダメよ。肌もポーズも歩き方も、興味の対象も教養も──」
『ダイアナ・ヴリーランド 伝説のファッショニスタ』
発売中
発売元・販売元:株式会社KADOKAWA 角川書店
価格
DVD:¥4,200(税抜)
監督
リサ・インモルディーノ・ブリーランド
製作
リサ・インモルディーノ・ブリーランド
出演
ダイアナ・ヴリーランド
配給
シネマライズ、ギャガ
dv.gaga.ne.jp/
©MAGO MEDIA, INC.ALL RIGHTS RESERVED
歌手になることを夢みるアイオワの田舎娘・アリ(クリスティーナ・アギレラ)がロサンゼルスに行き、そこで夢を叶えるために奮闘するガールズ・サクセスストーリー。仕事を探しているときに偶然見つけたバーレスク・ラウンジのステージに感動したアリは、持ち前の粘り強さでウェイターの仕事を手にする。そして、ウェイターからダンサー、歌手へと一歩ずつ夢に近づいていく。けれど、店は経営難に陥っていて……。
シンガーソングライターのクリスティーナ・アギレラの映画初主演作で、アリが夢をつかむきっかけとなるシーン、アカペラで「Tough Lover」を歌い上げるシーンはさすがの迫力。また、ステージ衣装がステキ! 日常着としてはさすがに派手すぎるけれど、曲によって次々と変わる衣裳はまるでファッションショーを見ているようでもあって。ダンサーたちの魅惑的なボディとしなやかな動きは、彼女たちのようになりたい! という女を磨くきっかけにもなりそう。もちろん、サクセスストーリーには欠かせないラブロマンスも!
夢を叶えるって難しいこと、でも諦めたら何も始まらない。夢にも恋にも一生懸命なアリの姿からはたくさんの元気をもらえるはず!
【アリ/クリスティーナ・アギレの名セリフ】
「私を信じて。失望させないわ」
『バーレクス』 発売中 発売元:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 販売元:(株)ソニーピクチャーズエンタテインメント 価格 ブルーレイ:¥4104(税込) DVD:¥3065(税込) |
監督
スティーブ・アンティン
脚本
スティーブ・アンティン
製作
ドナルド・デ・ライン
出演
シェール
クリスティーナ・アギレラ
エリック・デイン
カム・ジガンデイ
ジュリアン・ハフ
配給
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
bd-dvd.sonypictures.jp/burlesque/
米版「ヴォーグ」の編集長であり、『プラダを着た悪魔』の鬼編集長のモデルでもあるアナ・ウィンターとは一体どんな女性なのか──。『ファッションが教えてくれること』は、アナの仕事ぶり、彼女と共に働くスタッフの混乱と成長、そしてファッション業界の裏と表を追いかけたドキュメンタリー。
カメラが追いかけるのは、2007年の米版「ヴォーグ」秋のファッション特大号である9月号の制作風景。ファッション・エディターとはどんな仕事なのか、ファッション雑誌が作られる工程を見ることができるのも面白い。締切まであと一週間! の追い込みシーンはアクション映画級にハラハラドキドキ! しかもドラマティック! 出版業界で働いていない限り目にすることのない未知の世界を見ることができる。
そのなかで、アナの笑顔は滅多に登場しない。というのも、彼女のあだ名は“核の冬”“ドレスを着たダースベイダー”。それほど厳しいアナだが、厳しい表情、厳しい言葉が出てくるのは、ファッションへの愛と仕事に対する誇りがあるからこそ。彼女の言葉はファッション界だけでなく、働く女性すべての助言になるはず!
【アナ・ウィンターの名セリフ】
「ファションは常に前を見ること」
『ファッションが教えてくれること』 好評発売中 発売元:クロックワークス/デイライト 販売元:アルバトロス 価格:¥4,200(税込) |
監督
R・J・カトラー
製作
エリザ・ハインドマーチ
サディア・シェパード
出演
アナ・ウィンター
グレイス・コディントン
アンドレ・L・タリー
シエナ・ミラー
タクーン・パニクガル
配給
クロックワークス
www.fashion-movie.jp/
ファッション好きの女子なら一度は観たことのあるファッション映画であり、働く女性共感必至のお仕事応援映画でもある『プラダを着た悪魔』。ファッションにまったく興味のないジャーナリスト志望のアンドレア(アン・ハサウェイ)が、「ランウェイ」の鬼編集長ミランダ(メリル・ストリープ)の無理難題をこなしていく上司と部下のバトル、アンドレアがファッション・エディターとして洗練されていく成長ストーリーは、何度観ても面白い!
ファションが変われば中身にも影響を与える。ミランダに認めてほしくてまずはファッションから変えていこうと努力するアンドレア。その七変化に力を添えているのは、ご存知パトリシア・フィールド。『セックス・アンド・ザ・シティ』シリーズの衣裳を担当する彼女が『プラダを着た悪魔』でもその手腕を発揮。プラダ、シャネル、ドルチェ&ガッバーナ、ジョン ガリアーノ、エルメス……シーンごとに映し出されていくファッションにうっとり。やっぱりお洒落っていいなと実感。そして、自分にとっての“お洒落”の意味を考えさせてくれるのが、単なるファッション映画に留まらないこの映画の魅力!
原作者は、過去に「ヴォーグ」の女性編集長のアシスタントをつとめた経験があり、ミランダのモデルは米版「ヴォーグ」の編集長アナ・ウィンターというのは有名な話。というわけで、アナと「ヴォーグ」に密着したドキュメンタリー『ファッションが教えてくれること』とセットで観ると、よりリアルなファッションの世界観を楽しめるはず。
【ミランダ/メリル・ストリープの名セリフ】
「“ランウェイ”でもよそに映っても、決めるのはあなたよ」
プラダを着た悪魔<特別編> DVD発売中 発売元:20世紀フォックス映画 販売元:20世紀フォックス ホームエンターテイメント ジャパン 価格:¥1,419(税抜) |
監督
デビッド・フランケル
原作
ローレン・ワイズバーガー
製作
ウェンディ・フィネルマン
出演
アン・ハサウェイ
メリル・ストリープ
エミリー・ブラント
スタンリー・トゥッチ
エイドリアン・グレニアー
配給
20世紀フォックス映画
movies.foxjapan.com/devilwearsprada/
text rie shintani edit saki yamada