CULTURE
2015.07.03
映像美に見惚れる!フランス映画特集
フランスを代表する名女優カトリーヌ・ドヌーヴが20歳の頃に主演した、すれ違う男女の恋愛を全編歌で表現したラブ・ストーリー。
ヒロインは母が営む傘ショップで働くジュヌヴィエーヴ(カトリーヌ・ドヌーヴ)。自動車整備工のギイ(ニーノ・カステルヌオーヴォ)と将来を誓い合っていたが、母親に結婚はまだ早いと反対され、さらにギイはアルジェリア戦争に召集、離ればなれになってしまう……。愛する人を待つ女と愛する人を残して旅立つ男、戦争によって引き裂かれた恋人たちを「旅立ち」「不在」「帰還」「エピローグ」の4つのパートで描いていく。
公開から50年以上たった今でも悲恋映画の傑作として映画史に刻まれているという意味でも一見の価値あり! そして、何と言ってもカトリーヌ・ドヌーヴの可愛さに釘付け!
ラブ・ストーリー度 | ★★★★☆ |
人生を考えちゃう度 | ★★☆☆☆ |
服や映像がステキ度 | ★★★★☆ |
『シェルブールの雨傘 デジタルリマスター版(2枚組)』 発売中 発売元:ハピネット 販売元:ハピネット 価格:¥4,700(税抜) |
監督・脚本・作詞
ジャック・ドゥミ
音楽・作曲
ミシェル・ルグラン
撮影
ジャン・ラビエ
製作
マグ・ボダール
美術
ベルナール・エヴァン
衣裳
ジャクリーヌ・モロー
編集
アンヌ-マリー・コトレ
出演
カトリーヌ・ドヌーヴ
ニーノ・カステルヌオーヴォ
マルク・ミシェル
アンヌ・ヴェルノン
エレン・ファルナー
ミレイユ・ペリー
<歌唱担当>
ダニエル・リカーリ
ジョゼ・バルテル
クリスチャンヌ・ルグラン
ジョルジュ・ブラネ
(C)Cin -Tamaris photo by Agn s Varda (C)Agn s Varda
まるで絵本のようなファンタジックな映像のなかで描かれるのは、切なすぎる恋のお話。主人公は音楽家のナセル・アリ(マチュー・アマルリック)。ある日、大切なバイオリンを壊されてしまったナセル・アリは死ぬことを決意する。バイオリンを壊されただけで死んじゃうの? と疑問を持つけれど、そのバイオリンには彼にとっての大切な想い出があり、その理由が明かされるラストシーンは何とも言えない切なさで胸が苦しくなる。
最期の8日間で人生を振り返るナセル・アリ。音楽家として成功するまでの道のりや天才バイオリニストとして世界中を旅して回ったこと、誤った結婚、大好きなチキンのプラム煮のことなど、さまざまな記憶が甦る。そして、死ぬ直前に思い出したのは、愛する女性イラーヌとの恋。叶わなかった彼女への想いが奇跡の音色となり、そしてバイオリンが壊された理由へと繋がっていく……。
ラブ・ストーリー度 | ★★★★☆ |
人生を考えちゃう度 | ★★☆☆☆ |
服や映像がステキ度 | ★★★★★ |
『チキンとプラム~あるバイオリン弾き、最後の夢~』 Blu-ray発売中 発売元:ギャガ 販売元:ハピネット 価格:¥3,800円 (税抜) |
監督・脚本
マルジャン・サトラピ
ヴァンサン・パロノー
原作
マルジャン・サトラピ
製作総指揮
ジェレミー・バーデク
ナディア・カムリッチ
フランソワ=サヴァエ・デクレース
製作
ヘンガメ・パナヒ
音楽
オリヴィエ・ベルネ
撮影
クリストフ・ボカルヌ
出演
マチュー・アマルリック
マリア・デ・メディロス
イザベラ・ロッセリーニ
キアラ・マストロヤンニ
ゴルシフテ・ファラハニ
chicken.gaga.ne.jp
(C) Copyright 2011Celluloid Dreams Productions - TheManipulators - uFilm Studio 37 - Le Pacte - Arte France Cin ma - ZDF/ Arte - Lorette Productions- Film(s)
フランソワーズ・サガンという作家名も「悲しみよ こんにちは」という小説タイトルも耳にしたことはあるけれど、有名なのは分かるけれど、一体どんな作家なのか、どんな小説なのか実は知らない──という人におすすめ。
処女作が世界的ベストセラーとなり18歳で富と名声を手にしたフランスの女流作家サガン(シルヴィ・テステュー)の人生は小説以上にドラマチックでスキャンダラスだった。ベストセラー作家としての成功、手にしたお金をつぎ込んだギャンブルとパーティ、生死をさまよう交通事故、ドラッグ、恋愛・結婚・出産・離婚……サガンの人生はまぎれもなく波瀾万丈で、そして孤独な人生で、そのすべてに驚かされる!
ラブ・ストーリー度 | ★★★☆☆ |
人生を考えちゃう度 | ★★★★☆ |
服や映像がステキ度 | ★★★☆☆ |
『サガン -悲しみよ こんにちは-』 DVD発売中 発売元:アスミック・エース 販売元:KADOKAWA 価格:4,700円(税抜) |
監督
ディアーヌ・キュリス
脚本
ディアーヌ・キュリス
マルティンヌ・モリコニ
クレール・ルマレシャル
製作総指揮
リュック・ベッソン
デビッド・フィンチャー
出演
シルヴィー・テステュー
ピエール・パルマド
(C)2008 ALEXANDRE FILMS
好きな人とは夢のなかでも会っていたい! 恋をしているときは誰もがそんなふうに思うもの。ミシェル・ゴンドリー監督の『恋愛睡眠のすすめ』は、睡眠中に恋愛をするというユーモアとファンタジーとロマンティックが詰まったラブ・ストーリー。
主人公はステファン(ガエル・ガルシア・ベルナル)。引っ込み思案でシャイな性格ゆえに仕事も恋愛も思うようにいかず、いつも失敗ばかり。隣に住むステファニー(シャルロット・ゲンズブール)のことが気になっているのに声をかけることもできない。せめて夢のなかでも彼女と親しくなりたいと夢のなかで勝手に恋愛を始めてしまったことで現実の世界にも影響が……夢なのか現実なのか区別がつかなくなってしまう。夢みるステファンを演じるガエル・ガルシア・ベルナルがたまらなくキュート!
ラブ・ストーリー度 | ★★★☆☆ |
人生を考えちゃう度 | ★☆☆☆☆ |
服や映像がステキ度 | ★★★★★ |
『恋愛睡眠のすすめ』 DVD発売中 発売元:アスミック・エース 販売元:KADOKAWA 価格:1,800円(税抜) |
監督
ミシェル・ゴンドリー
製作
ジョルジュ・ベルマン
脚本
ミシェル・ゴンドリー
出演
ガエル・ガルシア・ベルナル
シャルロット・ゲンズブール
ミュウ=ミュウ
renaisuimin.com
(c)2006 Gaumont-Partizan Films-France 3 Cinema, (C) couramiaud - horse created by Lauri Faggioni
愛し合い一緒に暮らしている男性にゲイであることを告白されたら、女性はそれをどう受け止めるのか、どんな選択をするのか──。『Mommy/マミー』が公開中のグザヴィエ・ドラン(監督)が24歳のときに発表した本作は、愛について、自分について、性について深く考えさせられるラブ・ストーリー。
小説家で国語教師のロランス(メルヴィル・プポー)と美しく情熱的な恋人フレッド(スザンヌ・クレマン)。しあわせだった2人の関係は、ロランスの「僕は女になりたい。この体は間違えて生まれてきてしまったんだ」という告白によって変わってしまう。女性になりたくて、でもフレッドを愛しているロランス。彼の一番の理解者として一緒に生きていこうと決意するフレッド。2人がたどりつく愛の形は……。
人が人を好きになることはどういうことなのか、異性としての愛、同性としての愛、人としての愛に違いはあるのか、とにかく考えさせられる!
ラブ・ストーリー度 | ★★★★☆ |
人生を考えちゃう度 | ★★★☆☆ |
服や映像がステキ度 | ★★★★★ |
『わたしはロランス』 Blu-ray発売中 発売元:アップリンク 販売元:TCエンタテインメント 価格:¥4,800(税抜) |
監督
グザビエ・ドラン
製作
リズ・ラフォンティーヌ
脚本
グザビエ・ドラン
出演
メルビル・プポー
スザンヌ・クレマン
レナ・ヘディ
ナタリー・バイ
uplink.co.jp/laurence
(c)2012 Production Laurence INC / MK2 SA / ARTE France CINEMA
たった1人でいい、自分を待っていてくれる人がいれば、愛してくれる人がいれば、人は変わることができる──愛に傷ついた少年が愛を知って変わっていく姿を描いた感動作。
主人公は児童養護施設で暮らす少年シリル(トマ・ドレ)。彼の夢は父親を見つけ出して一緒に暮らすこと。そんなある日、シリルは美容室を経営するサマンサ(セシル・ドゥ・フランス)と出会い、週末だけ里親になってほしいと頼みこみ、彼女と暮らしながら父親探しをはじめる。けれど、待っていたのは父親とは一緒に暮らせないという悲しい現実だった。そして起こるある事件……。
親子って何をもって親子っていうんだろう? 子供にとってのしあわせって何だろう? シリルとサマンサが少しずつ家族になっていく姿に心動かされる。サマンサを演じるのは『スパニッシュ・アパートメント』『ロシアン・ドールズ』で知られるセシル・ドゥ・フランス。
ラブ・ストーリー度 | ★☆☆☆☆ |
人生を考えちゃう度 | ★★★★★ |
服や映像がステキ度 | ★★☆☆☆ |
『少年と自転車』 発売中 発売元:株式会社KADOKAWA 販売元:株式会社KADOKAWA 価格:¥1,800(税抜) |
監督・脚本
ジャン=ピエール・ダルデンヌ
リュック・ダルデンヌ
製作
ジャン=ピエール・ダルデンヌ
リュック・ダルデンヌ
ドゥニ・フロイド
製作総指揮
デルフィーヌ・トムソン
出演
セシル・ドゥ・フランス
トマ・ドレ
ジェレミー・レニエ
ファブリツィオ・ロンジョーネ
エゴン・ディ・マテオ
オリヴィエ・グルメ
www.bitters.co.jp/jitensha
(C) LES FILMS DU FLEUVE – ARCHIPEL 35 - LUCKY RED - RTBF (Télévision belge) - FRANCE 2 CINÉMA
text rie shintani