CULTURE
2014.03.17
『ドン・ジョン』
あの『(500)日のサマー』のジョセフの最新作! |
監督 |
|||||
女性が理想の男性を求めるように、男性だって女性に理想を求めている。でも、でも、でもー! 大好きな彼が、目の前にいる生身の自分よりパソコンの中で再生されるポルノ女優に興味を持っていたとしたら、やっぱりショック……。というわけで、紹介するのはポルノ鑑賞大好きな男が本当に人を愛するとはどういうことなのかを学んでいく、エッチなだけじゃない、意外と奥の深い映画『ドン・ジョン』です。 主演・監督・脚本の3役をこなすのは、『(500)日のサマー』『インセプション』『50/50 フィフティ・フィフティ』『LOOPER/ルーパー』などで注目を集めるジョセフ・ゴードン=レヴィット。 ジョセフの演じるジョンは、格好良くて、ほどほどマッチョで、家族も大切にして、しかも狙った女性は必ず落として持ち帰るというモテっぷり。なのに、どんなにいい女だと思ってもセックスに満足することはなく、結局ポルノに頼ってしまう。そう、彼の理想はポルノのようなセックス。なぜ、なぜ、なぜー! と叫びたくなるんです。そんな彼を変えるきっかけになるのは2人の女性。超ゴージャスでセクシーな美人だけれど“王子様”のような理想の男性を夢見るバーバラ(スカーレット・ヨハンソン)、グンと年上だけれど正直で好奇心旺盛でポルノ鑑賞についてもストレートに話してくるエスター(ジュリアン・ムーア)。この2人の女性の間で少しずつ愛とは何なのか、セックスとは何なのかに気づき、自分を変えていくジョンの姿にジーンとさせられちゃいます。 愛もセックスも独りよがりじゃうまくいかない。ときどき見失ってしまいがちな大事なことを笑いとともに教えてくれる、ちょっぴりエッチでセクシー、とってもチャーミングなコメディです。
|
text rie shintani