CULTURE
2014.06.06
『私の男』
二階堂ふみが挑んだ美しくて衝撃的な禁断の純愛 |
監督 |
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2012年に公開した園子温監督作品『ヒミズ』で16歳にしてヴェネツィア国際映画祭マルチェロ・マストロヤンニ賞(最優秀新人賞)を受賞してからというもの、二階堂ふみは常に注目を浴びる存在になった。出演する映画からファッションセンスまでその注目度は広い。なかでも新作映画『私の男』は特に注目を浴びる、浴びてしまう映画。それは、いろんな意味で彼女が体を張っているから。 彼女がこの作品で演じるのは、花という少女。天災によって家族を失った花は、遠い親戚と名乗る男・淳悟(浅野忠信)に引き取られ、北海道、紋別の田舎町で寄り添うように暮らしていた。家族として生きてきた2人の愛情はいつしか男女の愛情も混ざりあい、その関係がバレてしまったことで起きる“ある事件”が彼らをさらに追い込んでいく……そこには衝撃の真実が!という禁断のラブストーリー&至高のサスペンス。もうドキドキしっぱなし! そして思うのは、愛とは何なのかということ。花と淳悟の愛を肯定できるか、否定してしまうか──いろんな人がいるだろうけれど、とにかく愛とは何なのかを深く考えさせられる映画であることは間違いない。たまには、そんな考える映画で頭と心をかき乱してみるのもいい。
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text : rie shintani