CULTURE
2014.06.26
『渇き。』
小松菜奈が演じるヒロインはバケモノ? |
監督 |
|||||
『下妻物語』『嫌われ松子の一生』『パコと魔法の絵本』『告白』など、中島哲也監督作のヒロインはいつだって刺激的で、魅力的で、たまらなく惹きつけられるものがある。新作の『渇き。』も例外ではなく、例外でないどころか、もう、いろんな意味でぶっちぎり! ストーリーも、過激さも、ポップさも、ヒロインの加奈子を演じた小松菜奈のはまり具合も、すべてがぶっちぎり! どれだけのぶっちぎり感かを存分に味わってほしいので、予備知識はできるだけ入れずに観ることをオススメ。ただひたすらこの映画の世界観に浸って、自分はどこまでこの映画についていけるのか? その狂気に、その愛情に、その憎悪に、その滑稽さに、その残酷さにどこまでついていけるのか? 自分を試してみるのが面白い。そこには、味わったことのない人間の感情が渦巻いていて、でも、たしかにそれは人間が持っている感情であって、きっとわけが分からなくなるはず。小松菜奈の可愛さに惹かれて足を踏み入れる人ほど、彼女が演じる加奈子のバケモノ度に驚くはず。 そして、加奈子の渇き=欲望のそもそもの発端を知ったら……。言えるのは、本当に“すごい”映画だということ。このすごさ、きっと初体験!
|
▼ヒロインに大抜擢された小松菜奈ちゃんに直撃インタビュー!
—出演が決まって、どんな気持ちだった? 「すごく驚きました。中島監督はもちろん、共演した方々も映画界で名を馳せている方ばかりだったので。このメンバーの中で、ちゃんと演じ通せるか不安でしたが、逆にやってやるぞ!という気持ちになれました。」 作品自体は緊迫したシーンが多いけど、現場はどんな雰囲気だった? 「皆さん優しくて、楽しい現場でした。役所さんも撮影中は怖いお父さんだけど(笑)、とても気さくな方で休憩中も話しかけてくれました。」 “加奈子”ってどんな女の子? 「周りと違って、ひとりだけ浮いている。だけど、みんなの憧れの存在なんです。だから、誰よりも上にいなきゃいけないという気持ちで演技しました。」 “加奈子”を演じてみて、難しく感じたことはあった? 「加奈子って、他の人と比べてよく笑うんです。しかも、ただ微笑むんじゃなくて、爆笑。普段、友達と一緒にいるときのような笑いじゃ足りなくて、思いっ切り笑うのが大変でした。」 ズバリ、見所を教えて! 「加奈子がどんどん周りの人を狂わせていくんですけど、その人々の変貌していく姿。それと後半の中谷さんと2人のシーンでは、中谷さんの演技に圧倒されます。あまり言い過ぎるとネタバレになっちゃうから、これくらいで(笑)。」 “愛する娘は、バケモノでした。”ってキャッチコピーがあるけど、菜奈ちゃんのバケモノな一面は何? 「バケモノですか(笑)。なんだろう…兄弟ケンカするときかな。兄が2人いるんですけど、ケンカするときは悪口言ったり、男の子同士のケンカみたいになります(笑)。」 そんな一面があるのね! 普段の菜奈ちゃんはどんな女の子? 「友達と一緒にいるのが好きな、普通の女の子です。でも買い物に行く時はひとりが多いかも。」 よく行くスポットは? 「古着が好きで、渋谷と原宿はよく買い物に行きます。出掛ける時はワンピースとかラフな格好が多いですね。」 外出する時の必需品を教えて! 「カメラは絶対に持って行きます。写真を撮るのが好きで。人と自然を一緒に撮ることが多いです。」 素敵な趣味ですね! では最後に、次回はどんな映画に出演したい? 「今回、裏のある女子高生の演技をしたので、真逆の明るくてピュアな役がやりたいです。」 |
text : rie shintani