CULTURE
2014.07.07
『マレフィセント』
邪悪な妖精マレフィセントは、実は悪じゃなかった!? |
監督 |
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ドラマでも映画でも主人公以外の個性あるキャラクターに焦点を宛て、スピンオフという形で新しい作品が作られるのはよくあること。アンジェリーナ・ジョリー主演の『マレフィセント』もスピンオフ的な視点でディズニーの名作『眠れる森の美女』に登場する邪悪な妖精マレフィセントを主人公にした映画、なのだけれど! この映画がほかとちょっと違って興味深いのは、単にマレフィセントを主軸に物語を綴っていくのではなく、なぜマレフィセントは生まれたばかりの赤ん坊のオーロラ姫に呪いをかけたのか?『眠れる森の美女』ではまったく描かれなかった、マレフィセントに起きたことを紐解いていくこと。そこには、悲しすぎる事実があり、愛に満ちた妖精が邪悪な妖精に変わる、その理由を知ることで、マレフィセントの印象は180度変わっちゃう! マレフィセントを邪悪にさせたある人物の裏切りとは何だったのか、そこからどうやって再び信じる心を取り戻したのか、マレフィセントの揺れ動く心に自分を重ね合わせることで、愛とは何か、アンジェリーナ・ジョリーがこの作品で伝えたかった愛とは何なのかを感じるはず。そして、『眠れる森の美女』とは違うエンディングをどう捉えるか──。観終わったあとに、誰かと愛について語りたくなる!
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text : rie shintani