CULTURE
2014.08.01
『ぼくを探しに』
仏アニメーション作家が描くカラフルな世界 |
監督・脚本 |
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雰囲気がいいなぁ、お洒落だなぁ、衣裳がかわいいなぁと思う映画って、かなりの頻度でフランス映画だったりするもの。本日ご紹介の『ぼくを探しに』もやっぱりフランス映画。どこかファンタジックなのにしっかりと主人公の成長が描かれていて、カラフルな世界のなかにちょっと毒があって、ほんの少しドキドキがありつつ、ものすごくあったかい気分にさせてくれる、いろんな新鮮さが詰まってるんです。 主人公のポールは、幼い頃に両親を亡くしたショックで言葉を話すことができなくなり、その頃の記憶も封印。今はちょっと風変わりな姉妹の伯母と暮らしている。ある日、同じアパルトマンに住むマダムと出会い、記憶を呼び覚ます魔法のハーブティーを勧められ、悲しさで封印したはずの記憶のなかに忘れたくないあたたかい愛があることを知り……。過去を受け止めることで前にすすめる、そんな深いメッセージも。 監督・脚本・音楽を手掛けるのは、フレンチアニメーション『ベルヴィル・ランデブー』『イリュージョニスト』のシルヴァン・ショメ。彼が作り出すあの世界観が好きな人は、この実写映画も間違いなく気に入るはず!
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text : rie shintani