CULTURE
2014.08.15
『365日のシンプルライフ』
観たら必ず部屋の掃除をしたくなる! |
監督 |
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夏のセールもそろそろ終わり、秋の新作に目がいき、買い物が楽しくて仕方ない季節ですが、「これカワイイー!」「これ欲しかったー!」と物欲を満たしていると、気づけば部屋の中がモノで溢れかえってしまって、「何とかしなくちゃ……」と、整理や掃除をしたくなる。誰もが経験あることです。ただ、そういう感情に駆られるときって、季節の変わり目はもちろん、自分自身にショッキングな出来事が訪れたとき。「このままじゃダメだ!」「変わりたい!」って、整理や掃除をしたくなるものなんですよね。 今回、紹介するフィンランド映画『365日のシンプルライフ』の主人公ペトリの場合は失恋がきっかけ。彼女がいなくなってふと自分の部屋を見わたして、モノの多さにウンザリするんです。そして、思いついたのは、自分にとって本当に必要なものは何かを探すこと。なんと、家中のすべてのモノを倉庫に預けて、そこから必要なものだけを毎日ひとつずつ持ってくるという生活を始めます。いらないモノを捨てていく引き算ではなく、一度リセットして必要なものを足していく、その発想が何ともユニーク! しかも、ドキュメンタリーなのでリアル! さすがにペトリの真似をするのは難しいけれど、自分自身とモノとの関わり方を考えることで、自分に必要なもの、大切なもの、好きなものが見えてくる。ちなみに、この映画を観たあと衝動買いはなくなり、じっくりゆっくり考えて買い物をするようになりました。なぜ自分はこれが欲しいのかを考えるだけで、買い物も人生も変わっていくんですね。自分の部屋を見わたして「何とかしなくちゃ」とか「モノありすぎだな」と思った人、必見です!
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text : rie shintani