CULTURE
2014.09.26
『不機嫌なママにメルシィ!』
監督自身が主演で女装してフランスで大ヒット!? |
監督・脚本 |
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女の子はこうあるべき、男の子はこうあるべきという男女の違いは誰に何を言われなくても自然と身についているものだけれど、もし、男の子なのに女の子ように育てられたとしたら? フランスのコメディ『不機嫌なママにメルシィ!』は、女の子が欲しかったママのもとに3人兄弟の末っ子として生まれたギヨームの、自分探しの旅を描いたサクセスストーリー。しかも実話! ゴージャスでエレガントなママに憧れるギヨームはママを真似するがあまり、兄弟や親戚からは100%ゲイだと思われていた。そして、もっと男らしくなれ! と、パパに無理矢理男子校の寄宿舎に入れられ、家族から離れたことで、ある事実が判明する。それはギヨームは自分を“本当の”女の子だと思っていたということ。自分は女の子なのかゲイなのかを確かめるために、ゲイバーに行ったり、スパを体験したり、恋をしてみたりするけれど……。 面白いのは、自分の体験を脚本にした監督(ギヨーム・ガリエンヌ)自身が、主人公のギヨームを演じ、さらにギヨームが憧れるママも女装して演じていること。ギヨーム・ガリエンヌという役者の名前は初耳の人もいるだろうけれど、フランスが誇る国立劇団コメディ・フランセーズの演技派俳優。彼の素晴らしい演技と面白さと感動は、体験する価値あり!
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text rie shintani