CULTURE
2015.02.20
『きっと、星のせいじゃない。』
観たらきっとこの映画に恋をする、恋に落ちる! |
原題 |
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自分はちゃんと人生を生きているだろうか、ちゃんと人を愛しているだろうか、時間は限られたものだとちゃんと知っているのだろうか──『きっと、星のせいじゃない。』を観ると、当たり前のことが当たり前ではなくなって、もっと毎日を大切にしっかりと生きたいと思う。世界がキラキラと輝き出す、そんな素敵な映画だ。 主人公は末期のガン感謝のヘイゼル(シャイリーン・ウッドリー)と骨肉腫で片脚を切断したガス(アンセル・エルゴート)。2人はガン患者の会で出会い、惹かれ、お互いの限られた時間を精一杯生きようとする。難病を題材に命の尊さ、時間の大切さ、愛することの素晴らしさを伝える映画はたくさんあるけれど、この映画の特徴は泣けるけれどとても爽やかで、泣けるけれどとてもユーモアがあること。映画のもとになっている「さよならを待つふたりのために」がベストセラー小説であることはもちろん、脚本として完成させたのが、あの『(500)日のサマー』の脚本家コンビであることも魅力的だ。 感動するのは、ヘイゼルのことが大好きで仕方ないガスの彼女への真っ直ぐな想い、彼女のためにと一生懸命なところ。自分と同じシニカルなユーモアセンスを持っているガスとの出現によって、ヘイゼルが少しずつ変わっていくのも心打たれる。好きな人のために行動する2人から学ぶことはとても多いだろう。そして、『(500)日のサマー』のジョゼフ・ゴードン=レヴィットとズーイー・デシャネルが注目を浴びたように、ヘイゼルとガスを演じたシャイリーン・ウッドリーとアンセル・エルゴードも注目の若手スターの道を歩きだした。彼らのブレイク作品としても見逃せない!
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text : rie shintani