CULTURE
2015.03.13
『ディオールと私』
あの老舗ブランドに初めて映画のカメラが入った! |
監督 |
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煌びやかで素敵なあのドレスたちは一体どうやって作られているのか──?『ディオールと私』は、老舗ブランドクリスチャン・ディオールが2012年7月2日に発表した秋冬オートクチュールコレクションまでの8週間を追いかけたドキュメンタリーです。 クリスチャン・ディオールのメゾンが設立されたのは1947年。そこに映画のカメラが入ったのはこの映画が初めて! メゾンでは105人の経験豊かなお針子たちが働き、中には40年以上の経験を持つ職人もいて、映し出されるシーンはどれをとってもプロフェッショナル! 印象的なのは、あれだけ慌ただしく仕事をしているのに女性たちがヒールを履いて仕事をしていること。とてもチャーミングでお洒落なんです。ときには愚痴も出るしデザイナーと口論にもなるけれど、それはみんなディオールを愛して誇りに思っているからこそ。彼らの仕事への愛、働く姿勢に心動かされます。 そして、中心にいるのは新しく就任したアーティスティック・ディレクターのラフ・シモンズ。ジル・サンダーでのデザイン担当経験はあるものの、オートクチュール界での経験はゼロ。そんな彼が大きなプレッシャーを抱えながらもコレクションに挑んでいく、その努力と情熱も感動ものです。ドレスができるまでを知ることで、お披露目の場であるランウェイがよりドラマティックに見えてきます。泣けるファッション・ドキュメンタリーです!
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text : rie shintani