CULTURE
2015.10.02
『ロバート・アルトマン/ハリウッドに最も嫌われ、そして愛された男』
このドキュメンタリーを観ると、映画がもっと楽しくなる! | |||||||
なんて型破りなんだろう! どうやったらあれほど自分らしさを貫けるんだろう! 独創的で刺激的すぎる! そんな衝撃を受ける『ロバート・アルトマン ハリウッドに最も嫌われ、そして愛された男』は、タイトル通り、ロバート・アルトマン監督のドキュメンタリー映画です。アルトマンって誰? そんなにすごい人なの? という人もいて当然ですが、彼の何がすごいって、生き方すべてがすごい! 名だたる監督、俳優たち──マーティン・スコセッシ、スタンリー・キューブリック、フランシス・フォード・コッポラ……もう、数え切れないほどの映画人が影響を受けている、アメリカ・インディペンデント映画の父と言われている人なんです。 アルトマンが、どのようにして映画界で活躍するようになったのか? に始まり、その生涯を閉じるまでを、彼が作った映画とともに映し出していきます。嘘八百で映画業界にもぐり込んで、独学で映画制作を学んで、撮影方法や録音方法などいくつもの革命を起こしていきますが、もう驚きの連続です。後にそれらは“アルトマネスク(=アルトマンらしさ)”と言われ、映画のなかでもアルトマンを敬愛する映画人たちが「アルトマンらしさとは?」という問いに答えています。たとえば、ポール・トーマス・アンダーソンにとってのアルトマンらしさは「ひらめき」、ジュリアン・ムーアにとっては「人間の弱さ」、ブルース・ウィリスにとっては「くたばれハリウッド」など。それがどういう意味なのかは、映画で確かめてください。 彼は、監督デビューから毎年、約1本のペースで映画を作り続けたので、その数は膨大! ですが、ファッションという切り口で言うならば、まずはパリコレを舞台にした『プレタポルテ』(94年)から観てみるのもいいかもしれません。もちろん、まずはこの『ロバート・アルトマン ハリウッドに最も嫌われ、そして愛された男』を観てから!
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監督・製作 ロン・マン 脚本 レン・ブラム 編集 ロバート・ケネディ コンサルタント キャサリン・リード・アルトマン マシュー・セイグ 証言 ポール・トーマス・アンダーソン ジェームズ・カーン キース・キャラダイン エリオット・グールド フィリップ・ベイカー・ホール サリー・ケラーマン ライル・ラヴェット ジュリアン・ムーア マイケル・マーフィ リリー・トムリン ブルース・ウィリスほか 配給 ビターズ・エンド 【カナダ/2014年/95分】 10月3日(土)より YEBISU GARDEN CINEMAほかにて全国順次公開! ©2014 sphinxproductions |
text rie shintani