CULTURE
2015.10.09
『ヴィヴィアン・マイヤーを探して』
謎に満ちた女性写真家の人生 | |||||||
ドキュメンタリー映画の面白さは、歴史的人物の人生を追いかけたり、なかなか見ることのできない舞台裏を覗けたり、自分の知らない事実を知ること──。今回ピックアップした『ヴィヴィアン・マイヤーを探して』は、亡くなった後に大量のネガが発見されたことで写真家として歴史に名を残すことになった、ちょっと変わった女性のお話です。なぜ、15万枚の写真を残しながらも1枚も公表しなかったのか? そもそもヴィヴィアン・マイヤーとは何者なのか? を追いかけていきます。 彼女の写真を発見したのは、この映画の監督でもあるシカゴ在住のジョン・マルーフ。ある日、オークションで古い写真のネガを手に入れ、それを現像してみると、どれもプロの写真家と思える素晴らしいストリート写真ばかり。でも、その撮影者の名前“ヴィヴィアン・マイヤー”の情報はネットで検索しても何一つ分からず、得たのは数日前に亡くなったという事実のみ。彼は、自ら謎の写真家について調べることに……。 写真に写っている人を訪ね、彼女が遺した持ち物から痕跡を辿り、徐々に何者なのかが明らかになっていきます。ドキュメンタリーでありながらもどこかミステリーでもあって、ジョン・マルーフがブログに見つけた写真をアップしたことから始まった奇跡でもある。素晴らしい写真と共に、想像以上にドラマティックで興味深い事実が待っています!
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監督・製作 ジョン・マルーフ チャーリー・シスケル 製作総指揮 ジェフ・ガーリン 出演 ビビアン・マイヤー ジョン・マルーフ ティム・ロス ジョエル・マイロウィッツ メアリー・エレン・マーク 10月10日(土)より シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開 Ⓒ Vivian Maier_Maloof Collection Ⓒ 2013 RAVINE PICTURES, LLC. ALL RIGHTS RESERVED. |
text rie shintani