CULTURE
2015.12.11
『COMET -コメット-』
映像と会話を楽しむファンタスティック・ラブロマンス | |||||||
ブルームーンだったり、彗星が地球に近づいて流れ星が見えたりすると、それだけでロマンチックな気分になるものです。本日ピックアップした『COMET -コメット-』は、彗星が近づいた夜に出会った2人の男女の恋愛を描いたファンタスティック・ラブロマンス。 彗星を見るためにロサンゼルスの公園にやってきたデル(ジャスティン・ロング)とキンバリー(エミー・ロッサム)。ひとりで来ていたデルは、たまたま後ろに並んでいたキンバリーに運命を感じ想いを伝えますが、次の瞬間、まるで時空を越えたかのように描かれる未来の2人──。そう、この映画が面白いのは、デルとキンバリーの恋愛をさまざまな方法で描いていること。ロスの公園、パリのホテル、列車の中など次々と場所と時間軸が変わり、現実なのかパラレルワールドが存在するのか、それとも記憶なのか、映画が進むにつれ物語も設定もあやふやになっていく。パズルのように映像が組み合わさっていくのが面白い! この映画を最大限に楽しむ秘訣は、とにかく2人の会話を楽しむこと。人はつい「これってどういうこと?」と答えを求めてしまいがちですが、答えのないものもあるわけで……。そもそも恋愛に答えなんてない! と考えると、この映画のパズルを楽しめるはずです。
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監督 サム・エスメイル プロデューサー チャド・ハミルトン 撮影 エリック・コレッツ 音楽 マイケル・クリスピン 出演 ジャスティン・ロング エミー・ロッサム 提供・配給 キュリオスコープ 【2014/アメリカ/91分/英語】 12月12日(土)より ヒューマントラストシネマ渋谷ほか 全国順次ロードショー © 2014 COMET MOVIE, LLC. ALL RIGHTS RESERVED. |
text rie shintani