CULTURE
2016.07.08
『シング・ストリート 未来へのうた』
素晴らしい音楽と夢と未来は、恋をすることで生まれる! | |||||||
『ONCEダブリンの街角で』と出会ってその世界観に恋をして、『はじまりのうた』でもっと好きになって、新作『シング・ストリート 未来へのうた』でこの監督の作り出す映画がものすごく好きだと確信した。アイルランドのダブリンを拠点に活躍するジョン・カーニーの最新作『シング・ストリート〜』は過去2作と同様に音楽映画ではあるけれど、これまで違うのは、監督自身の自伝的物語であることだ。 サエない日々を送っていた少年が年上の女の子に一目惚れをして、彼女と親しくなりたくてバンドを組んで成長していく青春映画。どこにでもありそうな題材ではあるもののジョン・カーニーの手にかかると不思議、主人公コナーが夢を叶えようとする姿に自分を重ね合わせ、彼らが紡ぎ出す音楽と歌詞に心が揺れて、「そういえば、自分の夢って何だっただろう」と過去の自分に思いを馳せる……。 好きな女の子にふり向いてほしい恋心を歌に込める、いじめられた悔しさも歌に込める、そこには誰もが感じたことのある十代の感情、青春が込められていて、だから共感する。そして音楽と青春感とファッションとカルチャーのバランスがたまらなくいい! いい! 文句なしにオススメです!
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監督・脚本 ジョン・カーニー 出演 フェルディア・ウォルシュ=ピーロ エイダン・ギレン マリア・ドイル・ケネディ ジャック・レイナー ルーシー・ボーイントン 配給 ギャガ 7月9日(土) ヒューマントラストシネマ有楽町、渋谷シネクイント 他全国順次公開 © 2015 Cosmo Films Limited. All Rights Reserved |
text rie shintani