CULTURE
2016.07.15
『地球に落ちて来た男』
デヴィッド・ボウイの初主演映画がふたたびスクリーンに! | |||||||
早すぎる──惜しまれながらも69歳で生涯の幕を閉じたミュージシャン、デヴィッド・ボウイは俳優としても数多くの映画にその名前を刻んでいる。彼の初主演作は、40年前のイギリス映画『地球に落ちて来た男』。演じるのは宇宙人だ。 宇宙船が地球に落下し、ひとりの宇宙人が砂漠に降り立つところから物語は始まる。一見、ふつうの人間に見えるが、その容姿はあまりにも妖艶で、どこか不気味でもある。そして、トーマス・ジェローム・ニュートンとして、地球にはない、人知を超えた9つの“あるモノ”を使って特許を取得、巨大な企業を作り上げていく。その目的は何なのか? 彼は一体どこから来たのか? ニュートンの素性が徐々に明らかになっていく主軸のストーリーと並行して、彼に恋をしてしまったメリー(キャンディ・クラーク)の心情、ラブストーリーも描かれる。とてもロマンティックな映画でもある。また、ファッションやインテリア、あらゆるアイテムがお洒落! 特にニュートンの部屋はレトロ感の好きな人にとってはたまらないはずだ。 面白い映画はどんなに月日が経っても面白く、何度観ても、気づけばその世界観に入り込んでしまう──という力を持っている。余韻もある。この『地球に落ちて来た男』に関して言えば、観終わったあとに、もしかしたら身近にトーマスのような宇宙人がいるかもしれない……なんて思ったり。とにかく、デヴィッド・ボウイの魅惑的な宇宙人は一見の価値あり。
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製作総指揮 サイ・リトヴィノフ 製作 マイケル・ディーリー、バリー・スパイキングス 監督 ニコラス・ローグ 脚本 ポール・メイヤーズバーグ 出演 デヴィッド・ボウイ リップ・トーン キャンディ・クラーク バック・ヘンリー バーニー・ケイシー 提供 京都みなみ会館 boid 配給 boid www.boid-s.com 【1976年/イギリス/カラー/139分/デジタル】 7/16(土)より渋谷ユーロスペース、シネマート心斎橋、ほか全国順次劇場公開 © 1976 Studiocanal Films Ltd. All rights reserved. |
text rie shintani