CULTURE
2016.09.16
『ジャニス:リトル・ガール・ブルー』
女の子も惚れるロックシンガーの27年 | |||||||
実在の人物の人生を追いかけた映画やドキュメンタリーは数多く作られている。ミュージシャンを題材にしたものも多い。なかでも興味深いのは、天才的、伝説的なミュージシャンとしてその名前を時代に刻む人たちが“27歳”でこの世を去っていることだ。 これまで作られた映画を挙げると──カート・コバーン(ニルヴァーナ)を題材にした『ラストデイズ』、ブライアン・ジョーンズ(ローリング・ストーンズ)の『ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男』、ごく最近だとジミ・ヘンドリックスの『JIMI:栄光への軌跡』やエイミー・ワインハウスの『AMY エイミー』などがそれにあたる。そして、今回ピックアップした『ジャニス:リトル・ガール・ブルー』は、1970年にやはり27歳で亡くなったロック歌手ジャニス・ジョプリンのドキュメンタリーだ。 46年前に亡くなったジャニス。彼女のことを何となく知っている、彼女の曲を何となく聴いたことがあるという人も、何となくレベルでも、その歌声の力強さと個性は伝わっているはず。そして、この映画を観ると驚く、ものすごく驚く。たとえば、力強さと個性が想像以上であることや、その裏側に大きな孤独を抱えていたりすることに、驚く。アーティストとしてのジャニス、ひとりの女性としてのジャニス、2つの側面から彼女の27年間を追いかけていくことで、“何となく”だったジャニスの知識は、映画を観終わる頃には大きな感動に変わり、彼女の27年間を知ったうえで彼女が遺した曲を聴きたくなる。
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監督 エイミー・バーグ 出演 サム・アンドリュー ピーター・アルビン デイブ・ゲッツ クリス・クリストファーソン カントリー・ジョー・マクドナルド 配給 ザジフィルムズ 9月10日(土)よりシアター・イメージフォーラム他全国順次ロードショー ©2015 by JANIS PRODUCTIONS LLC & THIRTEEN PRODUCTIONS LLC. All rights reserved. |
TEXT RIE SHINTANI