CULTURE
2016.10.21
『ジェーン』
ナタリー・ポートマン主演の西部劇 | |||||||
“西部劇”と聞くと、荒野が舞台? 男たちの復讐の話? ちょっと古くさい? といったイメージがあって、映画ツウか好きな俳優が出ていない限り、女性はなかなか観るチャンスがないジャンルかもしれません。ですが、語り継がれる名作は西部劇にもたくさんあって──たとえば、ポール・ニューマンとロバート・レッドフォード共演の『明日に向って撃て!』とか、日本の巨匠・黒澤明の『七人の侍』を西部劇としてリメイクした『荒野の七人』とか。また、分かりやすい俳優で言うならレオナルド・ディカプリオも『ロミオ+ジュリエット』や『タイタニック』でブレイクする直前に西部劇『クイック&デッド』に出演していました。 というわけで、西部劇に馴染みのない人の入口として、今オススメしたいのが『ジェーン』です。主演は『レオン』『ブラック・スワン』などで知られる名女優ナタリー・ポートマン。彼女にとってこれが初の本格的西部劇ですが、“女性の成長のドラマ”である物語(脚本)に魅せられて、今回は製作としても名を連ねています。この脚本は、まだ映画化されていない優秀な脚本を選出するブラックリストにも選ばれています。 主な登場人物は、ナタリー・ポートマンの演じる“愛に生きる女”ジェーンのほかに、彼女の全てを奪い取ろうとするビショップ、傷を負ったジェーンの夫のハム、ジェーンのかつての恋人のダン、と限られていますが、その限られたなかで描かれる感情の揺れ動きが見どころ。なぜ、夫は追われているのか? かつての恋人との間に何があったのか? そして、ジェーンはどんな決断をするのか? 西部劇という世界で展開するからこそ響いてくるドラマチックさ、新鮮です。
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監督 ギャヴィン・オコナー 脚本 ブライアン・ダッフィールド アンソニー・タンバキス ジョエル・エドガートン 制作 ナタリー・ポートマンほか 出演 ナタリー・ポートマン ユアン・マクレガー ジョエル・エドガートン ノア・エメリッヒ ロドリゴ・サントロ 10月22日(土)新宿ピカデリーほか全国順次ロードショー! ©2015 SP JGAG, LLC. ALL RIGHTS RESERVED. |
TEXT RIE SHINTANI