CULTURE
2016.11.04
『溺れるナイフ』
小松菜奈と菅田将暉がW主演で挑むラブストーリー | |||||||
人を好きになると不思議な力がどこからともなく湧いてきて、この人のためならどんなことだって頑張れる、この人に認めてほしいから努力したい、と思う。恋愛がもたらす力は、想像以上に大きいものだ。ジョージ朝倉の同名ベストセラーコミックの映画化『溺れるナイフ』は、10代の夏芽(小松菜奈)とコウ(菅田将暉)の運命的で衝動的な恋と、自分は何者であるのかを問いかけるラブストーリーだ。 漫画原作の恋愛映画が続々と送り出されるなかでこの作品がほかと少し異なるのは、その生々しさにある。なぜこの人に惹かれるのか、なぜ何かに苛立っているのか、そういう生々しい心情がリアルに、美しく、痛みを伴って描かれる。夏芽とコウの恋愛が物語として進んでいくというよりも2人の感情に物語がついていくような、感情で観る映画と言えるのかもしれない。だからハマると抜けられない──。 ティーン誌の人気モデルとして活躍する夏芽は、父親が実家の旅館を継ぐことになり、東京から海と山に囲まれた田舎町“浮雲町”に引っ越すことになる。そこで出会ったのは、地元の神主一族の跡取り息子のコウだった。夏芽は、コウの神がかったような輝きと自由奔放さに心を奪われ、コウもまた夏芽の美しさと挑戦的な強さに惹かれていく。そして、ある悲劇が2人に降りかかり……。
|
監督 山戸結希 原作 ジョージ朝倉 「溺れるナイフ」 (講談社「別フレKC」刊) 出演 小松菜奈 菅田将暉 重岡大毅 上白石萌音 志磨遼平 企画・製作幹事・配給 ギャガ 11月5日(土)TOHOシネマズ渋谷ほか全国ロードショー ©ジョージ朝倉/講談社 ©2016「溺れるナイフ」製作委員会 |
TEXT RIE SHINTANI