CULTURE
巨人って何という疑問がラスト感動に変わる『バーバラと心の巨人』
『バーバラと心の巨人』
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ウサギの耳をつけたこの映画の主人公バーバラ(マディソン・ウルフ)は少し風変わりな少女として映し出されます。彼女の日課は、森から海岸にかけてのパトロール。町に襲来しようとしている“巨人”から町を守るために人知れず戦っていて、彼女にしか分からない巨人は一体何者なのかが徐々に明らかになっていきます。一見ファンタジー的な映画に見えますが、実は誰もが共感できる感動作。家族と友情、そしてバーバラが抱えている“何か”と向き合い、成長していく姿を描いています。
現実に起きていること、バーバラの心のなかで起きていること、現実と空想が同時に映し出されますが、バーバラの立場で物語を追うのではなく、彼女を理解しようとする友達や先生、家族の立場で見ることで、最終的に「そういうことだったのか」とバーバラが抱えていたもの、それによって彼女に生まれた感情が一気に流れ込んでくるはずです。決して分かりやすい映画ではないですが、バーバラを理解したいと思うことがこの作品の世界に入り込む入口で、迷い込むことで物語が見えてきます。
原作はグラフィックノベル「I KILL GIANTS」。プロデューサーは『ハリー・ポッター』1、2作の監督でもあるクリス・コロンバス。そして監督はデンマーク出身のアンダース・ウォルターです。これまで25作以上のデンマークアーティストのミュージックビデオを監督し、映画としては本作が初長編監督作となりますが、短編映画『9 METER(原題)』(’12)が第85回アカデミー賞短編賞にノミネート、続く『HELIUM(原題)』('13)は第86回アカデミー賞短編賞を受賞、注目しておきたい監督のひとりです。
衣裳や小物のカワイイ度 |
★★★★☆ |
バーバラを応援したくなる度 |
★★★★★ |
ハンカチが必要です度 |
★★★☆☆ |
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製作
クリス・コロンバス
監督・
アンダース・ウォルター
脚本
ジョー・ケリー
キャスト
マディソン・ウルフ
ゾーイ・サルダナ
イモージェン・プーツ
配給
REGENTS/パルコ
10月12日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
©I KILL GIANTS FILMS LIMITED 2017
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