CULTURE
2013.09.13
『ストラッター』
モノクロームの世界で映えるレトロファッション |
監督・製作 |
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まるで自分がスクリーンの世界に迷い込んだかのようなリアルを感じることのできる3D映画が最近の主流になりつつあるけれど、そんな時代だからこそ、なかなか触れる機会が少なくなったモノクロームの映画はとっても新鮮。『ストラッター』は白と黒の世界の美しさを教えてくれる1本だ。 恋人に別れを告げられたうえに、所属するロックバンドが解散の危機に陥ってしまい、自暴自棄になってしまったブレッド。彼が友人や母親の恋人、かつての恋敵などさまざまな人と触れ合うことでちょっとずつ前に進んでいく姿を描いていく。 モノクロームというとどこか古めかしい感覚を覚えるかもしれないけれど、その質感はノスタルジックで、女の子たちのメイク、髪形、洋服、アクセサリー、小物に至るまでレトロで“かわいい”ものばかり。恋と夢を失いかけた青年の話の背景に女の子のかわいいが詰まっているのもいい! クールな音楽映画のようで実は恋愛と音楽と友情と旅と…人間くさささが散りばめられているのもいい!
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text rie shintani