CULTURE
2013.11.22
誰と何を見る? クリスマス気分が高まる映画特集
一度見てもまた見たくなる、しかも冬の季節に見たくなる映画のひとつが『ラブ・アクチュアリー』。新しい秘書に恋をしてしまって仕事が手に付かない若き首相、息子の片想いを応援する父親、クリスマスソングでカムバックを果たしたい老いぼれのロック歌手、3年近くも想いを寄せている相手からダンスに誘われた女性など総勢19名に起こる出来事を綴るラブストーリー。
男と女、親と子、夫と妻、姉弟、家族……さまざまな設定のキャラクターが登場するからこそ、たとえ以前に見ていたとしても、その時に見た自分の環境と今の環境が異なれば、当然、感情移入するキャラクターも変わってくるわけで。だからこそ、何度見ても感動してしまう。愛は思っている以上に身近にあって、人は意外なところで繋がっているという、当たり前のことだけれどつい忘れがちなことを、改めて気づかせてくれるというのもこの映画の素敵なところ。
ヒュー・グラント、キーラ・ナイトレイ、リーアム・ニーソン、コリン・ファース、ローラ・リニー、ビリー・ボブ・ソーントンなど豪華キャストももちろん魅力的!
ひとりきりでじっくり見たい度 | ★★★☆☆ |
恋人とドキドキしながら見たい度 | ★★★☆☆ |
家族や友人と和みながら見たい度 | ★★★☆☆ |
『ラブ・アクチュアリー』 発売中 価格:¥1,980 発売元:NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン 販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン |
監督
リチャード・カーティス
出演
アラン・リックマン
ビル・ナイ
コリン・ファース
エマ・トンプソン
ヒュー・グラント
ローラ・リニー
リーアム・ニーソン
キーラ・ナイトレイ
ローワン・アトキンソン
主演はマコーレー・カルキン。最近のゴシップではあまりいい噂を耳にしない俳優ではあるけれど、10歳のときに主演に抜擢された『ホーム・アローン』のケビン役によって、マコーレー・カルキンの名前は世界一有名な子役として映画史に刻まれることに!
世界を魅了したカルキンがこの映画で演じるのは、賢くてちょっと甘えん坊でキュートな少年ケビン。クリスマスの休暇は家族でフランスに旅行!……のはずだったけれど、とあるハプニングによってひとり家に残されたケビンが、マヌケな泥棒相手に攻防戦を繰り広げるハートフル・コメディ。留守を狙ってやってきた泥棒から家を守るために、家中に仕掛を作るケビン。その仕掛けはどれもアイデア満載でユニークで、家が舞台なのにまるで遊園地のアトラクションのよう! そして、その仕掛にみごとにかかっていく泥棒たちのぶざまさは吹き出しちゃうほど面白い。
ケビンと泥棒たちドタバタで思いっきり笑ったあとには、やっぱり家族っていいよねってジーンと胸が熱くなり、笑って、笑って、しあわせな気分に浸るにはベストな1本!
ひとりきりでじっくり見たい度 | ★★☆☆☆ |
恋人とドキドキしながら見たい度 | ★★☆☆☆ |
家族や友人と和みながら見たい度 | ★★★★★ |
『ホーム・アローン』 発売中 価格:¥1,490(税込) 発売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン 販売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン |
監督
クリス・コロンバス
出演
マコーレー・カルキン
ジョー・ペシ
ダニエル・スターン
©2012 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.
出会ったときに特別な何かを感じて、その後も偶然に再会したら「この人は運命の人なのかもしれない!」と思ってしまうもの。けれど、本当に運命の人なのか運命の出会いなのかを問いたくなる気持ちもあって……。
『セレンディピティ』のジョナサン(ジョン・キューザック)とサラ(ケイト・ベッキンセイル)はクリスマス前のニューヨークのデパートで同じ手袋を手に取ろうとして出会い、その後、2度目の再会をする。この映画が面白いのは、運命の相手ならきっとまた出会えるはずだとゲームのような行動に出ること。ジョナサンは5ドル札に、サラは持っていた本にそれぞれ自分の連絡先を書き、5ドル札は売店で使い、本は古本屋に売り、運命の相手ならきっと相手のもとに5ドル札と本がたどり着くはずだと別れてしまう。そして、3年の月日が経つ。
運命に身をまかせつつも、どうしても会いたい! 何としても会いたい! という状況に2人を追い込んでいくストーリーと、何としても相手を探し出したいと一生懸命な2人の姿にハラハラドキドキ。それはまるで自分が運命の人を探し出しているような感覚。「こんなスト−リー、実際はあり得ないよ」と思っていたのが、映画を見終わる頃には「もしかして、あり得るかも」に変わるかもしれない!
ひとりきりでじっくり見たい度 | ★★★★☆ |
恋人とドキドキしながら見たい度 | ★★★☆☆ |
家族や友人と和みながら見たい度 | ★★☆☆☆ |
『セレンディピティ 〜恋人たちのニューヨーク〜』 発売中 価格:¥3,980(税込) 発売元:ショウゲート 販売元:アミューズソフトエンタテインメント株式会社 |
監督
ピーター・チェルソム
脚本
マーク・クライン
出演
ジョン・キューザック
ケイト・ベッキンセール
ジェレミー・ピヴェン
モリー・シャノン
リジット・モイナハン
ジョン・コーベット
ユージン・レヴィ
人生のなかで、想像もしていなかった最悪の出来事に遭遇したとき、人はその最悪の状況を抜け出すために何ができるかを考える。小さな問題だったら、思いっきり買い物をしたり、気の済むまで泣きわめいたり、美味しいものを食べてお腹を満たしたり、抱えたストレスを一時的に発散することはできるけれど、ことが恋愛になるとそうはいかなくて……。
『ホリデイ』の2人のヒロイン、アマンダ(キャメロン・ディアス)とアイリス(ケイト・ウィンスレット)にも最悪の出来事が降りかかる。アマンダは同棲中の彼が浮気、アイリスは3年間愛した男性が目の前で他の女性と婚約。クリスマス直前にひとりになった彼女たちは心の傷を癒すために、いま居る場所を離れることを考え、タイミングよくインターネットのホーム・エクスチェンジ(条件の合う者同士が休暇中に家も車もそっくり交換して過ごすこと)のサイトで知り合った2人は、ロサンゼルスとロンドン郊外の互いの自宅を交換して休暇を過ごすことに。そして、環境を変えて休暇先で過ごすアマンダとアイリスそれぞれに新しい出会いが!
最悪な恋の結末の後には新しい恋の始まりがあるという王道なラブストーリーではあるけれど、ホーム・チェンジは日本では珍しいこともあり、意外とストーリーは新鮮!
ひとりきりでじっくり見たい度 | ★★★★☆ |
恋人とドキドキしながら見たい度 | ★★☆☆☆ |
家族や友人と和みながら見たい度 | ★★☆☆☆ |
『ホリデイ』 発売中 価格:¥1,980(税込) 発売元:NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン 販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン |
監督・脚本
ナンシー・メイヤーズ
製作
ナンシー・メイヤーズ
ブルース・A・ブロック
出演
キャメロン・ディアス
ケイト・ウィンスレット
ジュード・ロウ
ジャック・ブラック
イーライ・ウォラック
ルーハス・シーウェル
エドワード・バーンズ
©2006 columbia Pictures Industries, Inc. and GH One LLc. All Rights Reserved.
互いに家庭があるのに否応なしに惹かれて、そして行動に出てしまったら……。世間一般では不倫と呼ぶその関係がまるで純愛のように感じてしまう、そんな大人のラブストーリー。
通学通勤の途中であれば、毎日数多くの他人と何度もすれ違っているかもしれない。そのなかで、ふとした偶然で知り合い、その後も幾度となく偶然に出会い、やがて互いの気持ちが恋に変わっていったとしたら、どうする? 家族のクリスマスプレゼントを買う途中で、本屋で、電車のなかで、何度も偶然に出会ってしまったフランクとモリーのように。
現代は携帯やスマホで、どこにいても連絡のとれる便利な時代。けれど、この『恋におちて』の時代には携帯はまだなく、しかも相手の家に電話をすることもままならない関係の2人にとっては、電車に乗る時間を合わせることが一緒に時間を過ごす唯一の方法。常に連絡が取れないからこそのドキドキ、常に話しができないからこその会った時の胸の高鳴りをまるで当事者のように感じさせてくれる、恋愛モードを上げてくれる名作。ロバート・デ・ニーロとメリル・ストリープの2大名優の名演も素晴らしい。
ひとりきりでじっくり見たい度 | ★★★★★ |
恋人とドキドキしながら見たい度 | ★★☆☆☆ |
家族や友人と和みながら見たい度 | ★☆☆☆☆ |
『恋におちて』 発売中 発売元:パラマウント ピクチャーズ 販売元:パラマウント ピクチャーズ 価格:¥1,500(税込) |
監督
ウール・グロスバード
出演
ロバート・デ・ニーロ
メリル・ストリープ
ハーベイ・カイテル
ダイアン・ウィースト
©2011 Relativity Media, LLC. All Rights Reserved. (C)2012 Snow White Productions, LLC All Rights Reserved.
名作と言われる映画はたとえ何年経っても、何度見ても面白さが半減しない。30年前に作られたファンタジー映画『グレムリン』もそのひとつ。
クリスマスのプレゼントで父親からモグワイというぬいぐるみのような不思議な生き物をもらったビリー。ギズモと名前をつけてかわいがるが、モグワイを飼うには3つの決まり事があり──光が苦手なので“光に当ててはいけない”、水に触れると繁殖するので“濡らしてはいけない”、そして、一番守らなくてはならないのが3つ目のルール“夜中の12時過ぎに食べ物を与えてはならない”こと。けれど、偶然とはいえそのルールを破ってしまったことで、イタズラ好きの小さな悪魔グレムリンが次々と誕生し、ビリーの家だけでなく街全体が大変なことに! そんなファンタジーにありがちなストーリー展開ではあるけれど、だからこそ、ルールは守る、大切な人を守る、勇気を持って立ち向かうという作品に込められたメッセージがストレートに心に響いてくる。
何よりも、繁殖したグレムリンたちは凶暴で意地悪で憎たらしいけれど、ギズモがカワイイ! めちゃくちゃカワイイ! その可愛さを映画で確かめて!
ひとりきりでじっくり見たい度 | ★★☆☆☆ |
恋人とドキドキしながら見たい度 | ★★★☆☆ |
家族や友人と和みながら見たい度 | ★★★★☆ |
『グレムリン』 発売中 価格:ブルーレイ¥2,500(税込)、DVD¥1,500(税込) 発売元:ワーナー・ホーム・ビデオ 販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ |
監督
ジョー・ダンテ
脚本
クリス・コロンバス
出演
ザック・ギャリガン
フィービー・ケイツ
ホイト・アクストン
©2011 Relativity Media, LLC. All Rights Reserved.
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