CULTURE
2013.11.14
『悪の法則』
魅力的すぎる俳優と美しすぎる衣裳に酔う! |
監督 |
|||||
深読みせずに見た方がいい映画もある。キャメロン・ディアス、ブラッド・ピットをはじめ豪華キャストが名を連ねる『悪の法則』はまさにそのタイプの映画。悪って何だ? 罠って何だ? 黒幕は誰だ? と、一向に解けない謎を追いかけてしまいがちだけれど、難しいストーリーのようで実は単純というか、ストーリーを追いかけても解らないものは解らないという心理的な難しさがあるというか……。だったら、スクリーンの目の前に次々と起こる悪夢のような出来事を素直に受け止めて、驚いて、その出来事に身を投じている豪華キャストと衣裳に注目するというのもひとつの楽しみ方。 泥沼にはまっていくカウンセラーと呼ばれる主人公の弁護士、マイケル・ファスベンダーがまとっているスーツやデイリーウェアのほとんどはエンポリオ・アルマーニ。彼の婚約者ローラ役のペネロペ・クルスもアルマーニ。カウンセラーの友人で実業家ライナー役のハビエル・バルデムはジアニ・ヴェルサーチで、彼の恋人マルキナ役のキャメロン・ディアスはトーマスワイルドのポーラ・トーマスのデザイン。そして、麻薬の仲介人ウェストリー役のブラッド・ピットのウェスタンっぽさを出したスタイルにはアルマーニ、ヴェルサーチ、ルブタンが協力! というように、どのシーンも魅力的な衣裳が登場する。それをじっくり見ないなんてやっぱり損。
|
text rie shintani