CULTURE
2013.11.18
『ファッションを創る男~カール・ラガーフェルド~』
生き方も言葉もすべてが興味深い! |
監督 |
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2年間300時間にわたる撮影で完成したこの89分には、創設者ココ亡き後にシャネルを引き継ぎ、低迷していたブランドを再興させたカール・ラガーフェルドの仕事っぷりが描かれる。そのシャネルだけでなく、ときには4つのメゾンのデザイナーを兼任するなど、30年以上にわたってファッション界を牽引してきたカールとはいったいどんな人物なのか? どんな生活を送り、どうやってファッションを作り出しているのか? 本人へのインタビューはもちろん彼の日常を追いかけた、とても興味深いドキュメンタリー。 パリの自宅、シャネルのファッションショー、自家用ジェット、アトリエの風景からニコール・キッドマンらをモデルに自らカメラを構える姿まで、さまざまなショットがカメラに収められ、その場面ごとに発する彼の言葉は──「ファッションは、はかなく危険で理不尽だ」「すべては半年ごとに変わる」「がむしゃらに働くより、さりげなさが大切だ」など、どれも心に響く、記憶に留めておきたいものばかり。言葉ひとつからも彼の生き方が伝わってくる。 世界のトップに君臨するデザイナーの日常をのぞき、彼の生き方を知る。それだけでも観る価値のある一本!
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text rie shintani