CULTURE
2013.11.21
『ウォールフラワー』
誰と出会い、何を見つけ、どう生きるのか? |
原作・監督・脚本 |
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ときに映画は忘れかけていた大事なものを思い出させてくれる、記憶の鍵となる。恋のときめき、新しいことにチャレンジする高揚感、何かを失った悲しみ、人を羨んでしまう嫉妬心、大笑いしたこと、さまざまな感情を誰でも経験しているはずだけれど、残念なことに少しずつ記憶に変わっていってしまうもの。でも、そういう感情を思い出すことが必要なときもあって、そういう思いが今の自分を救ってくれることもあって、そういうときに記憶の扉を開けてくれるのが『ウォールフラワー』。 友だちは0人、彼女もいない、クラスメイトの輪に入ることもできずにいた16歳のチャーリー(ローガン・ラーマン)は、上級生のサム(エマ・ワトソン)とパトリック(エズラ・ミラー)と出会うことで自分の居場所を見つける。孤独だった青年がキラキラと輝いていく姿をみているだけで、なんだか自分もキラキラしているような感覚になって。そして、深く共感したあとに待っている乗り越えなければならない事実に衝撃をうけ……。 人はこうやって成長していくんだと知り、またこの物語を見返したいと思うはず。もしかすると完璧に近い青春映画かも!
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text rie shintani