CULTURE
2014.01.17
『黒執事』
やっぱり水嶋ヒロは凄い!格好いい! |
監督 |
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小説でも漫画でも原作の映像化には賛否があって当然。特に漫画原作の場合はキャラクターの造形がインプットされてしまっている分、どういうキャストでどう表現されるのか、期待も不安も大きくなってしまう。『黒執事』も絶大な人気を誇るコミックであるからこそ、いろんな声が飛び交っているけれど、原作ファンは映画を観る観ないを自分で決めると思うので、今回は『黒執事』ってなんだか話題みたいだけど「面白いの?」という人に向けて。 まず、原作を知らなくても楽しめます! 悪魔で執事のセバスチャン(水嶋ヒロ)と、復讐を為し遂げるために彼に魂を売り、女でありながらも男として生きていくことを決めた清玄(剛力彩芽)。彼らがある事件の謎を解いていくというストーリー。ありがちなミステリーながらも見どころはやっぱり水嶋ヒロの演じるセバスチャン! 過去にドラマで執事を演じていることもあって「また執事役?」となりがちなところを「やっぱり凄いわ!」って感心させる、(ちょっと性格は悪いけど)“完璧”なキャラクターがたまらなく魅力的。しかも3年ぶりの復帰作! おまけに今回はプロデューサーも兼ねている! 見た目も格好いい、執事としての仕事は完璧、どんな敵が現れても守ってくれる強さもあるセバスチャンみたいな執事がいてくれたらいいのにって思っちゃう一方で、いやいや中身は人間じゃない悪魔なんだよね……と、リアルとファンタジー、人間独特の感情と悪魔の見解、それらがうま〜く混ざり合った世界にいつの間にか入り込んでいる感覚がなんとも心地よくて面白くて。人間を観察する悪魔を通して見えてくるさまざまな(人間の)感情にドキッ、それを気づかせてくれるセバスチャンにさらにドキドキッ。まあ、惚れますね、セバスチャンに。悪魔ですけど。
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text rie shintani