CULTURE
2014.01.31
『アメリカン・ハッスル』
天才詐欺師がFBIに協力しちゃった!? |
監督 |
|||||
ウソのようなホントの事件をアレンジして作られた『アメリカン・ハッスル』。1979年に実際に起きた「アブスキャム事件」をもとに、FBIに協力せざるをえない状況に陥った天才詐欺師が汚職にまみれる政治家たちを騙していく、というお話。 素晴らしいのは騙し騙されるキャラクターを演じた俳優たち。天才詐欺師・アーヴィン役のクリスチャン・ベイルはお腹ぽっこりブヨブヨで髪は薄くて一九分け。FBI捜査官・リッチー役のブラッドリー・クーパーはパンチパーマなど、見るからに笑えるキャラクターを違和感なく作り上げている。実話、FBI、政治、詐欺、事件……言葉だけ並べると、なんだかすごく社会派な映画を想像しちゃうけれど、みんなそれぞれ生きることに必死なだけ。だからこそ、その容姿が余計に面白く映し出される。 そんな彼らの名演が光るこの作品、3月に発表となる第86回アカデミー賞に最多10部門ノミネート! クリスチャン・ベイル、ブラッドリー・クーパー、エイミー・アダムス、ジェニファー・ローレンス、主演&助演のすべてがノミネートされているのがスゴイ! また、衣裳デザイン部門もノミネートされ、たとえばアーヴィンの愛人にしてビジネスパートナーのシドニー。演じるエイミー・アダムスに用意されたのは、40着以上の衣裳とグッチのアクセサリーの数々。シーン毎に70年代のクラシカルなファッションが楽しめる!
|
text rie shintani