CULTURE
2014.01.22
パンクでゴシック、だけどロマンティック―Dum Dum Girlsの譲れない美意識
昔のパンク・ロッカーさながらのタイトなレザー・ファッションに身を包み、ちょっぴりゴシックなメイクのDee Dee(ディー・ディー)率いるDum Dum Girls(ダム・ダム・ガールズ)は、いつだって最高にクール。その音楽にもヴィジュアルにも、彼女達の譲れない美意識が滲んでいるから。Dum Dum Girlsがヒップな女の子からも人気が高いのは、たぶんそれが理由だと思う。まだ聴いたことがないという人は、新曲「Lost Boys and Girls Club」のMVがおすすめ。H&Mとのコラボで作られたから、彼女達の世界観が一際スタイリッシュに表現されている。
パンクの芯の強さを感じさせる演奏と、ノスタルジックで甘いメロディは、デビュー当初からの彼女達の持ち味。その魅力は今も変わらないけど、最近は60年代から活躍する名プロデューサーとのタッグで、音作りの上手さがどんどん成長している。新曲はいつになく自信に満ち溢れているし、妖艶な魅力も増してきているみたい。 甘く切なくて、どうしようもなくロマンティックだけど、しっかりと自分を持っていて、少しミステリアスなところもある。そんなDum Dum Girlsが気になったなら、「Lost Boys and Girls Club」も収録されているニュー・アルバム『Too True』を聴いてみて。 The Ronettes / Be My Baby Dee Deeはゴシックっぽいと書いたけど、60年代のガールズ・グループ、ロネッツのメイクとヘア・スタイルにも影響を受けているらしい。なるほどね。歌のメロディも通じるところがある。 The Ramones / The KKK Took My Baby Away Dee Deeっていうのは自分のお母さんの名前らしいけど、尊敬するバンド、ラモーンズのメンバーの名前から取ったものでもある。やっぱり彼女のルーツはパンクっていうこと。 Cocteau Twins / Heaven or Las Vegas Dee Deeがお気に入りのこの曲、ちょっとDum Dum Girlsに似ている?80年代に〈4AD〉というレーベルからたくさんリリースされた耽美的な音は、今の彼女達の気分なのかも。 |
Dum Dum Girls -『Too True』 1月22日 (水) 日本先行発売 (US:1/27) ¥2,100 tracklist 01. Cult Of Love 02. Evil Blooms 03. Rimbaud Eyes 04. Are You Okay 05. Too True To Be Good 06. In The Wake Of You 07. Lost Boys And Girls Club 08. Little Minx 09. Under These Hands 10. Trouble Is My Name 11. Girls Intuition (ボーナス・トラック) |
text yoshiharu kobayashi / the sign magazine