CULTURE
2014.01.27
アイスランドを虜にした若干21歳のÁsgeirが、世界へと羽ばたく
アイスランドは不思議な国だ。氷河と火山に彩られた美しい自然が広がるこの国は、人口わずか32万人。でも、ここからは世界的なアーティストがたくさん生まれている。いちばん有名なのはBjork(ビョーク)だけど、ほかにもSigur Rós(シガー・ロス)とかMúm(ムーム)とか、結構な数がいる。北海道と四国を合わせたくらいの大きさしかない小さな島国なのに、アイスランドは立派な音楽大国だ。
そして、そんなアイスランドのライジング・スターが、若干21歳のÁsgeir(アウスゲイル)。2011年に母国でリリースされた『In The Silence』は史上最速で「もっとも売れたデビュー・アルバム」に上り詰め、今や全人口の10人に一人が持っているらしい。けど、なんで彼の音楽はそれほどみんなを惹きつけるのか? アルバムにも収録されている「キング・アンド・クロス」を、まずは聴いてみて。 アイスランドのヒンヤリとした空気のように美しい歌声と、オーガニックな温もりに溢れた心地よいサウンド。MVの中にもアイスランドの神秘的な光景が広がっているけど、そのBGMとしてぴったりはまるような、ある意味では素朴で、心が浄化されるような音楽だ。そう、アイスランド出身だからこその情緒が、彼のアルバムにはたっぷりと詰まっている。 もともとはアイスランド語だったのを英語で歌い直した世界デビュー盤は1月29日に発売。2月15日、16日開催の〈Hostess Club Weekender〉で初来日もする。寒い冬の日に聴くのがぴったりの音楽だと思うから、初来日のステージには期待できそう。 Sigur Rós / Inní mér syngur vitleysingur Ásgeirもファンだと公言している同郷の先輩バンド。彼らの音楽にもアイスランドならではのピュアな美しさが宿っている。 Bon Iver / Holocene 心に沁みるフォーク調のメロディを歌っていたことから、デビュー当初のÁsgeirは「北のBon Iver」とも呼ばれていた。Bonはグラミーも受賞したアメリカのシンガー・ソングライター。 John Grant / GMF アイスランド語で歌っていたアルバムの歌詞の英訳を手掛けたのが、シンガー・ソングライターのJohn Grant。ちなみに、元の歌詞は詩人として活躍するÁsgeirのお父さん(72歳)が全て書いている! |
Asgeir -『In the Silence』 1月29日 (水) 発売(UK発売日:1/27) ¥2,490 tracklist 01. Higher 02. In the Silence 03. Summer Guest 04. King and Cross 05. Was There Nothing? 06. Torrent 07. Going Home 08. Head in the Snow 09. In Harmony 10. On That Day 11. Lupin Intrigue* 12. Soothe This Pain* 13. Going Home (Acoustic Version)* 14. Summer Guest (Acoustic Version)* 15. On That Day (Acoustic Version) * *ボーナストラック |
text yoshiharu kobayashi / the sign magazine