CULTURE
2014.03.26
自分探しの旅で、大きく視野を広げて帰ってきたFoster The People
旅をすると視野が広がる。普段自分が暮らしている場所とはまったく違った文化や考え方、生活習慣とかに触れることで、いかに自分にとっての常識が凝り固まったものであるかを教えられるから。とびきりファンキーで軽快なダンス・ポップ“Pumped Up Kicks”で大ブレイクしたFoster The People(フォスター・ザ・ピープル)は、今回まさにそんな「発見」の最中にいた。デビュー・アルバム200万枚、シングル累計900万枚というメガ・ヒットを受けて世界中を周った彼らは、さまざまなカルチャーを体験。ツアー終了後も自分探しの旅を続け、アフリカ、モロッコ、インドなどを訪れては大いに刺激を受けたという。
彼らの新作『Supermodel』には、そんな旅から受けたインスピレーションが詰まっている。グッと視野が広がったという今回は、いろいろなサウンドに挑戦。旅先で出会ったアフリカ音楽のリズムを直接的に取り入れた曲もあれば、サイケデリックなギター・ロック、そしてフォーク風のアコースティックなバラードもある。なかには成功の混乱や戸惑いを滲ませた曲もあって、ファーストみたいに楽しいだけじゃない。でも、そういったことも包み隠さず表現できるようになったのは、旅を終えた彼らが人として成熟した証なのかもしれない。 すっかり地に足の着いた雰囲気になったFoster The Peopleの新曲“Coming of Age”は、以下のMVでチェック。ちなみにタイトルの意味は、「大人になる」ということ。 MGMT / Flash Delirium 以前からニューヨークのサイケ・ポップ・バンド、MGMTに似ていると言われていたFosterだけど、サイケ路線の新曲は彼らのセカンド・アルバムに近い感触が。 The Clash / Should I Stay or Should I Go シンセではなく激しいギターが主役になったFosterの新作。影響を公言しているイギリスのオリジナル・パンク・バンド、The Clashを参考にした部分があるのかもしれない。 The Beach Boys / Heroes and Villains 『Supermodel』の折り返し地点に収められているインタールード的な小品“The Angelic Welcome Of Mr. Jones”は、サイケデリック期のビーチ・ボーイズを思わせるところも? |
Foster The People -『Supermodel』 発売中 ¥2,200(税抜) tracklist 01. Are You What You Want To Be 02. Ask Yourself 03. Coming Of Age 04. Nevermind 05. Pseudologia Fantastica 06. The Angelic Welcome Of Mr. Jones 07. Best Friend 08. A Beginner’s Guide To Destroying The Moon 09. Goats In Trees 10. The Truth 11. Fire Escape [BONUS TRACK] 12. Tabloid Super Junky |
text yoshiharu kobayashi / the sign magazine