CULTURE
2014.06.27
真夜中にひっそりと聴きたい、London Grammarのダークで美しいサウンド
街がすっかり寝静まった真夜中に、一人でひっそりと聴きたい音楽というのがある。あるいは、ベッドの中にうずくまって、ヘッドホンで自分の世界に浸りながら聴いていたい音楽。ロンドンに拠点を置く男女混成の三人組、London Grammarのデビュー作『If You Wait』は、まさにそういったタイプのサウンドと言えるかもしれない。
紅一点のHannah Reidは華やかなヴィジュアルだけれど、その歌声にはどうしても拭い切れない寂しさがこびりついている。そして、無駄な要素を削ぎ落としたミニマルなエレクトロニック・サウンドは、その隙間から夜の冷たい空気が吹き込んでくるかのようだ。 『If You Wait』は、イギリスではアルバム・チャート2位に喰い込む大ヒットを記録。寂しげな眼をした期待の新人として、彼女たちは今、上昇気流の真っ只中にいる。 James Blake / Overgrown ダークで美しく、夜に映える音楽――そういった点で共通項があるアーティストと言えば、真っ先に挙げられるのが彼だ。 The XX / Crystalised 彼らが奏でるのも「夜の音楽」。男性2人、女性1人というバンド構成は奇しくも同じ。 Florence + The Machine / Lover To Lover Hannahのパワフルでハスキーな歌声は、イギリスのスター・シンガーFlorence Welchを引き合いに出されることも。 |
LONDON GRAMMAR -『IF YOU WAIT』 ¥2,200円(税抜) 絶賛発売中! tracklist 01. Hey Now 02. Stay Awake 03. Shyer 04. Wasting My Young Years 05. Sights 06. Strong 07. Nigthcall 08. Metal & Dust 09. Interlude (Live) 10. Flickers 11. If You Wait + ボーナス・トラック 12. Help 13. Darling Are You Gonna Leave Me 14. High Life 15. Maybe 16. When You Were Young 17. Feelings 18. Everywhere You Go + 日本盤ボーナス・トラック *日本盤&海外デラックス盤ボーナス・トラック |
text yoshiharu kobayashi / the sign magazine