CULTURE
愛しさで胸がいっぱいになる『天間荘の三姉妹』
『天間荘の三姉妹』
|
人は生まれた時から死に向かって生きている──と言われるように、“生”は永遠ではないと気づくことで、“今”を大切に生きようと思うものです。何かのきっかけで、そのことに気づくこともあれば、身近な人との別れで、気づかされることもある。今回ピックアップした『天間荘の三姉妹』もまた、生きること、別れを受け止めることはどういうことなのかを気づかせてくれる映画です。
主人公は、小川たまえ(のん)。ある日、交通事故に遭い臨死状態に陥った彼女は、謎の女性イズコ(柴咲コウ)に連れられて天間荘にやって来ます。天間荘とは、老舗旅館の名前ですが、旅館がある場所がちょっと変わっていて……。そこは、天界と地上の間にある街、三ツ瀬町。たまえは、肉体に戻るか、そのまま天界へ旅立つのか、決めるために天間荘に連れて来られたのです。
また、“たまえ”と天間荘には深い縁がありました。旅館を切り盛りする若女将“のぞみ”(大島優子)、のぞみの妹で水族館に勤務するイルカのトレーナーの“かなえ”(門脇麦)、彼女たちは、たまえの腹違いの姉だったのです。そして、思わぬ出会いに戸惑いながらも、たまえは天間荘で働くことに。やがて、三姉妹を通して、三ツ瀬町や天間荘の役割が明らかになっていきます。
原作は、髙橋ツトムの「天間荘の三姉妹 ‒スカイハイ‒」。監督は『あずみ』『ゴジラFINAL WARS』の北村龍平。プロデューサーは、アニメーション映画『この世界の片隅に』の真木太郎。
北村監督が「そもそも自分は、何のために生まれてきて生きているんだろう? そんな永遠の疑問に対しての、創り手の僕達が信じるメッセージが詰まっている映画です」と言うように、この映画と出会った人もまた、自分自身に同じような問いかけをすると思います。
たとえ答えが出なかったとしても、考えることに意味がある。きっと大切な人に思いを馳せながら、自分はどう生きていこうかと考える。愛しさで胸がいっぱいになる映画です。
ファンタジー度 |
★★★★☆
|
三姉妹のハマり度 |
★★★★☆
|
ロケ地“銀鱗荘”に行きたい度 |
★★★★☆
|
|
監督
北村龍平
脚本
嶋田うれ葉
出演
のん
門脇麦
大島優子
配給
東映
10月28日(金)全国ロードショー
ⓒ2022髙橋ツトム/集英社/天間荘製作委員会
|
RECOMMEND
meets our nylonista アシュリー
真実を突き止めろ『新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!』
2022年上半期の運勢占いをニイナ・ゲイトがお届け! ハッピー・ホロスコープ <双子座・全体運>
CULTURE NEWS
不思議な記憶の先にある温かな感情『花まんま』
桜をあま〜いスウィーツでも楽しみたい♡ 韓国で大人気の桜スウィーツが食べられるカフェ特集!–韓国HOT NEWS 『COKOREA MANIA』 vol.450
髙石あかりの演じる大学生に伝説の元殺し屋が取り憑いた!?『ゴーストキラー』