CULTURE
考えて話し合うことの大切さ『ウーマン・トーキング 私たちの選択』
『ウーマン・トーキング 私たちの選択』
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赦すか、闘うか、それとも去るか。3つの選択肢のうち、どれを選ぶのが正解なのか──。これは、『ウーマン・トーキング 私たちの選択』に登場する女性たちが、自分たちの尊厳を守るために、どれかひとつを選んで実行しなければならない状況に直面したときの選択肢です。
舞台は2010年、自給自足で生活するキリスト教一派の村。その村の女性たちは、長年あることに悩まされていました。それは、男たちに知らぬ間に意識を失わされ、乱暴されてきたこと。
訴えても「悪魔の仕業」だと取り合ってもらえませんでしたが、ある晩、寝室に忍び込んだ青年に気づいた少女が声を上げたことで事態は動きます。逮捕された男たちが保釈されるまでの2日間で、女性たちは、話し合い、今後どうやって生きていくのかを決めるのです。
まさか、そんなことが?と、冒頭で明かされる事件に驚きますが、実際の出来事に発想を得て書かれた同名小説の映画化。監督・脚本のサラ・ポーリーは、それを寓話の世界として描いたことについて、こう語っています。
「壊れた世界をいかに立て直すかという話し合いが持つ、終わりのない潜在的な力と可能性を、全てのフレームで感じたかった」。
女性たちはどの方法を選ぶのか、そして選んだ方法を実行するために何をするのか、終始「あなたならどうする?」と問いかけられているかのような、自分も話し合いの場にいるかのような感覚になるのです。
ここ数年、女性も立ち上がろう、声を上げよう、行動しようと、勇気を与えてくれる映画がいくつも作られています。最近だと『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』もそうですし、過去には『スキャンダル』『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』『ドリーム』など。そういった映画と出会うたびに、女性にふりかかる理不尽なことに対して、何をすべきなのか、どう向きあうべきなのか、考えさせられます。
『ウーマン・トーキング 私たちの選択』ももちろん考えさせられます。彼女たちの決断を知ることで、私たちのこれからも変えられるのではないか。強さと希望を感じる映画でもある。これは、必見です。
必見度 |
★★★★★
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感動度 |
★★★★★
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影響度 |
★★★★★
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監督・脚本
サラ・ポーリー
出演
ルーニー・マーラ
クレア・フォイ
ジェシー・バックリー
ベン・ウィショー
フランシス・マクドーマンド
配給
パルコ ユニバーサル映画
6月2日(金)TOHOシネマズ シャンテ、渋谷ホワイトシネクイントほか全国上映中
Ⓒ 2022 Orion Releasing LLC. All rights reserved.
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