CULTURE
何ともしあわせなリメイク!『1秒先の彼』
『1秒先の彼』
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人生、みんながみんな同じ長さを生きられるわけではないですが、どこで生まれても、どこで暮らしていても、時間は誰にでも平等に均等に流れている──と思っていました。しかし、今回ピックアップした映画『1秒先の彼』は、そんな当たり前に思っていたことが、そうじゃないかもしれない!? そういうこともあるかもしれない!? 新しい視点で物事を映し出してくれるのです。
この映画は、時差(タイムラグ)から生まれるラブストーリー、台湾映画『1秒先の彼女』のリメイクです。『1秒先の彼女』の主人公のファンになった山下敦弘監督はリメイクに名乗りを挙げ、宮藤官九郎(脚本)と初タッグ。オリジナルの主軸はそのままに、でも大胆に設定を変え、何ともしあわせなリメイク!と言えるような作品に仕上がっています。
『1秒先の彼』の主人公は、何でも1秒早い郵便局員のハジメ(岡田将生)と、何でも1秒遅い大学生のレイカ(清原果耶)。ある日、ハジメは路上ミュージシャンの桜子に恋をして、花火大会デートの約束をしますが、目覚めると、花火大会はもう終わっていて……。寝過ごしたわけではなく、ハジメの花火大会デートの一日が消えてしまった!? のです。その秘密を握るのは、毎日郵便局にやってくるレイカ。なぜ、ハジメの一日は消えてしまったのかを、ハジメとレイカそれぞれの視点で描いていきます。
リメイクものはオリジナルを観ている人にとって、観ようかどうしようか悩むこと、ありますよね。内容、知っているわけですから当然です。でも!この『1秒先の彼』は、何ともしあわせなリメイクと表現したように、オチを知っていてもこの物語が持つ世界観に入り込むことができる、いくつもの仕掛けがあるのです。
それは、1秒早い“彼女”から1秒早い“彼”へ、1秒遅い“彼”から1秒遅い“彼女”へ、男女の設定を逆転させていること。ほかにも舞台を京都にしていること、消えた一日を七夕バレンタインから花火大会にしていることなどなど台湾映画から日本映画へ、色々な点を“らしく”アレンジすることで、知っているのに新しい出会いのある映画になっているわけです。もちろん、ハジメとレイカを演じる岡田将生と清原果耶のはまり具合もばっちりです。
ラブロマンス度 |
★★★★★
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ほっこり度 |
★★★★☆
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コミカル度 |
★★★★☆
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監督
山下敦弘
脚本
宮藤官九郎
出演
岡田将生
清原果耶
配給
ビターズ・エンド
7月7日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー
Ⓒ2023『1秒先の彼』製作委員会
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