CULTURE
その能力が自由をもたらす!?『モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン』
『モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン』
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何かひとつ特殊な能力を手に入れられるとしたら、どんな能力を望みますか?
ヒーローが登場する映画には、現実的にはあり得ないような、羨ましいけれどちょっと大変そうな能力がたくさん登場しますよね。『モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン』の主人公も特殊能力を持った、というよりも、突如“ある能力”に目覚めた少女です。
少女の名前は、モナ・リザ。物語は、精神病院の一室から始まります。長い間、その病院に隔離されていたモナ・リザは、赤い満月の夜に特殊能力に目覚めます。それは他人を操ることができる能力。
病院から抜け出し、ニューオーリンズにたどり着いたモナ・リザ。その街でさまざまな人と出会い、利用されたり助けられたりしながら、これまで触れてこなかった世界を知り、人生を取り戻していきます。
この映画のユニークなところは、ニューオーリンズという街が舞台だけれど、どこかおとぎ話のようでもあって。そして、彼女に与えられた能力について紐解いていく物語ではないことです。能力はあくまでモナ・リザを社会へと誘うきっかけであり、彼女が不自由だった世界から解き放たれ自由を手に入れていくロードムービーでもある。
私たちはモナ・リザの目を通して、自由について、また当たり前に映っているこの世界の美しさであったり、優しさ、醜さ、愛について、当たり前のなかに新鮮さを感じると思うのです。
モナ・リザを演じている韓国人俳優のチョン・ジョンソ、モナ・リザをある計画に引き込んでいくシングルマザーでポールダンサー役のケイト・ハドソン、監督・脚本のアナ・リリ・アミリプール、女性の活躍が光っていて。エキセントリックさとチャーミングさとピュアさが絡み合う、どこか新しさを感じる映画です。
ロードムービー度 |
★★★★☆
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チョン・ジョンソ注目度 |
★★★★★
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衣裳のカラフル度 |
★★★★☆
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監督・脚本
アナ・リリ・アミリプール
出演
ケイト・ハドソン
チョン・ジョンソ
クレイグ・ロビンソン
エド・スクライン
エヴァン・ウィッテン
配給
キノフィルムズ
11月17日(金)ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテほかにて公開
Ⓒ Institution of Production, LLC
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