CULTURE
2023.12.22
フェイク予告編が長編映画化に!?『サンクスギビング』
『サンクスギビング』 | |||||||
秋冬は、何かとイベントが目白押し。日本の場合、ハロウィンの次はクリスマス、お正月、バレンタインデーと続きますが、アメリカの場合は、クリスマスの前にサンクスギビング=感謝祭があります。はい、今回の映画『サンクスギビング』はタイトルそのまま、感謝祭を舞台にしたホラーです。 ただホラーにもいろいろあって、たとえば『13日の金曜日』や『ファイナル・デスティネーション』といったシリーズものを思い浮かべる人も多いと思いますが、『サンクスギビング』は、フェスティバル・ホラーのひとつ。 フェスティバル・ホラーとは、『ミッドサマー』や『ハロウィン』シリーズ、『血のバレンタイン』『エイプリル・フール』『マザーズデー』『悪魔のサンタクロース/殺戮の斧』のように、世界各国の祝日・祝祭を舞台にしたホラーのこと。 『サンクスギビング』は、感謝祭を舞台に、殺人鬼によってターゲットとなった人たちが、次から次へと殺されていきます。血が苦手、残虐なのも苦手という人にホラーはおすすめできかねますが、作られた経緯を知ると、ちょっと興味が湧いてくるのではないかと思うのです。 そもそもこの映画は、あるフェイク予告編がもとになっています。クエンティン・タランティーノとロバート・ロドリゲスがタッグを組んだ『グラインドハウス』という映画がありまして。2本のホラー映画と実在しない映画の予告編で構成されています。数本の予告編のうちの1本『感謝祭(Thanksgiving)』を担当したのがイーライ・ロス監督で、なんと16年の時を経てその予告編を長編映画にしちゃった!というわけなのです。 ちなみに、イーライ・ロス監督は『ホステル』『グリーン・インフェルノ』などを撮っていて、ホラー界の鬼才とも言われています。彼が描く恐怖がどんなものなのか覗いてみたい!そんな怖いもの見たさでもいいですし、注目の若手スターが出ているから見てみよう!という俳優お目当てで見るのもありです。 『サンクスギビング』には、TikTokスターとしてだけでなく、ダンサー、歌手、俳優としても注目を浴びているアディソン・レイ、ドラマシリーズ「ゾンビーズ」などで活躍しているマイロ・マンハイムといった若手スター、出ています。また、続編が製作されることも明らかになったので、今回の1作目は押さえておきたいですね。
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監督 イーライ・ロス 脚本 ジェフ・レンデル 出演 パトリック・デンプシー アディソン・レイ マイロ・マンハイム ネル・ヴェルラーク ジェイレン・トーマス・ブルックス リック・ホフマン ジーナ・ガーション 配給 ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント 12月29日(金)全国の映画館で公開 |
TEXT Rie Shintani