CULTURE
石川真生という写真家を知る『オキナワより愛を込めて』
『オキナワより愛を込めて』
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1枚の写真から人生を感じる──。それが、写真という芸術のチカラなのだと思います。
たとえば、写真展で強烈に惹きつけられる写真があったとします。そこに映っている人は何を考えているのか、その人が生きた時代はどんな時代だったのか、周りの風景は何を意味するのか……。
ある瞬間を捉えた1枚の写真から想像することはとても多く、見る者にどれだけ想像させるか、思考させるか、そのチカラが写真のチカラであり魅力なのではないかと。
映画『オキナワより愛を込めて』は、沖縄を撮り続ける写真家・石川真生を追いかけたドキュメンタリー。
現在の石川真生が、自身の3冊の写真集「熱き日々 in キャンプハンセン!!」、「熱き日々 in オキナワ」、「赤花 アカバナー 沖縄の女」をめくりながら、沖縄の町を歩きながら、およそ半世紀前の記憶をたどる姿が映し出されます。
1971年、米軍基地を残したまま日本復帰を取り決めた沖縄返還協定を巡り、沖縄の世論は過熱。ストライキを起こした労働者と機動隊の衝突を、当時10代だった石川真生は間近で目撃します。
「なんで沖縄にはこんなに基地が多くて、なんでこんなに色んな事件事故が多いんだろう。」という疑問が、彼女を写真家の道に進ませます。その後、米兵を撮るためにコザ照屋の黒人向けのバーで働き始め、そこで働く女性たちや訪れる黒人たちと共に時間を過ごしながら、日記をつけるように写真を撮り続けます。
石川真生が撮る写真の力強さと美しさに心を持っていかれるだけでなく、展覧会名にもなった「醜くも美しい人の一生、私は人間が好きだ。」という彼女の言葉も、好きなものは好きと胸を張り、自由かつ覚悟のある生き方も、心に突き刺さるのです。
沖縄の歴史を知る度 |
★★★★☆
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写真の威力度 |
★★★★★
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本当の美を知る度 |
★★★★☆
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監督・カメラ・サウンド・編集
砂入博史
出演
石川真生
8月24日(土)沖縄 桜坂劇場 にて先行上映
8月31日(土)東京 シアター・イメージフォーラム ほか全国順次公開
early elephant film + 3E Ider Ⓒ 2023
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