CULTURE
実は古典的なロマコメ!?『ヴェノム:ザ・ラストダンス』
『ヴェノム:ザ・ラストダンス』
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シリーズものは1作目を逃してしまうと、前作を観てないから……とスルーしがち。『ヴェノム:ザ・ラストダンス』も『ヴェノム』シリーズの3作目ですが、これは3作目から観ても楽しめる!と確信したのでピックアップしました。
映画館で観てほしい!と思う理由は、VFX(視覚効果)やCGによる圧倒的なキャラクター造形と映像美、シンプルかつ強いテーマ性のあるストーリー、それらがとてもバランスよく描かれているから。
まず、造形と映像美。ヴェノムの見た目は、真っ黒で、歯(牙)がいっぱいあって、目も不気味で、長く伸びる真っ赤な舌があって──なんともグロテスクな風貌ですが、そこには日ごと月ごとに絶え間なく進歩する技術が詰め込まれています。専門的なことはわからなくても、ヴェノムの造形に「おお!」となる、「何、この動き!」となる、その映像美をまず目にしてほしいのです。
そして、ストーリー。ジャーナリストのエディ(トム・ハーディ)に地球外生命体シンビオートが寄生してヴェノムは誕生し、エディとヴェノムの奇妙な共存関係が過去2作で描かれてきました。出会って危機を乗り越えたその先の物語、最強最高のバディとなった彼らに、より大きな敵が現れて──というのが3作目になります。
ヴェノムの見た目がグロテスクなので、普段、人間ドラマやラブストーリーを好む人が「これは私が観る映画じゃないかもなあ……」と思っていたとしたらもったいない! というのも、3作目の監督であり脚本・原案・製作も兼ねるケリー・マーセルは「ヴェノム三部作は、本当は古典的なロマンティック・コメディ」だと言っています。
「エディとヴェノムは1作目で出会い、2作目でいわゆる“七年目の浮気”のような倦怠期によって破局を迎えます。今回彼らのストーリーの結末をつけるにあたり、彼らは一心同体で生きることを学び、ついに共生(相互依存している生物の2つの異なる種の関係)へと至るのですが、彼らはこのまま一緒にいられるのでしょうか?」(ケリー・マーセル監督の言葉)
男性だから女性だからというのは関係ないと思いつつも、こういったダークヒーローものを女性の監督がつくり出している、そのことにも触れておきたいのです。
アクション度 |
★★★★☆
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ストーリー度 |
★★★★☆
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ラブロマンス度 |
★★★★☆
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監督
ケリー・マーセル
原案
トム・ハーディ
ケリー・マーセル
出演
トム・ハーディ
キウェテル・イジョフォー
ジュノー・テンプル
リス・エヴァンス
ペギー・ルー
アラナ・ユーバック
スティーヴン・グレアム
配給
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
10月25日(金)26日(土)27日(日)Filmed for IMAX®、Dolby Cinema®にて先行上映(字幕版)
11月1日(金)全国公開
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