CULTURE
2016.03.04
2003年10月号掲載 ED_LETTER vol.1
リアル・ファンタジー
ニューヨーク版の編集長マービンとは、1年半前くらいに彼が日本に来てたとき初めて会った。すごく勉強熱心で、探究心旺盛な印象。日本のカルチャーにすごく興味を持ってて、何かの形でかかわりができるのではという予感があったのを憶えてる。それから、1年後くらいしていろんなタイミングも合って、ナイロンの日本版を出すことが当然のことのように決まった。これもすごくエキサイティングなことだったし、本号の締め切り間近の今、そのときには考えてもいなかった最高のスタッフといっしょに、あたりまえのように仕事をしているというのもまた、とても不思議な感じがしてる。
計算してたわけじゃないのに、終わってみたらそれはすべて必然、みたいな経験ない? 僕はわりとそういうこと多いかも。いろいろ論理的に考えるとなんだか不思議なことばかりなんだけど、今、この『ナイロン ジャパン』を読んでるみんなも、この雑誌に出会ったことがきっと必然に思えてくるはず。なぜなら、僕もこの『ナイロン ジャパン』を通して読者のみんなに出会えたことが、とっても必然的なことだと今では確信できるから。ものすごい数の雑誌のなかからこの雑誌が目にとまり、手に取り、パラパラっとめくり、興味を持ち、お金を出して買う。僕たちがいろんな思いで雑誌を作り、読者のみんながいろんな思いで『ナイロン ジャパン』にたどり着いた。これって、すごくファンタジーなことでしょ? ちょっと前まではそのうちのほとんどは別の世界の人たちだったわけだから……。
最初の答えだけど、それはこの『ナイロン ジャパン』を読んでもらえれば、きっとみんなにもわかるはず。自分のペースで、ゆっくり、確実に感じてみて。
ナイロン ジャパン編集長 戸川貴詞
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flashback memory 2003_10 ・福山雅治の『虹』がオリコンランキング1位を獲得 ・テツandトモの「なんでだろう〜」が流行 ・エビちゃん効果で巻き髪がブームに | |
2003年発売 NYLON JAPAN PREMIUM ISSUE |