CULTURE
2017.06.10
2010年01月号掲載 ED_LETTER vol.65『偶然と必然』
偶然と必然
朝起きた瞬間、「今ここでこうやって起きたのは偶然かな?」とか、ふと思って。なんだかその日は、自分の行動すべてに対して、そう思ってみたりして。顔洗って、歯を磨いて、コンタクト付けて、水飲んで、パソコン立ち上げて、メールチェックして、テレビでニュース見て、髭剃って、シャワー浴びて、髪の毛乾かして、着替えて、家を出る。まあ、順番は多少変われど、だいたい平日の朝のルーティンだけど、自分では「必然」だと思ってたことが、じつは「偶然」な行動の連続なんじゃないか? なんて。
ウィキによると、偶然とは、必然性の欠如を意味し、「たまたま」「思いがけず」「〜するつもりはなかったのに」のように、事前に予期しえない結果が生じた場合に定義されることから必然性の解釈次第でいろんな意味を持ち、言葉として用いられるだけでなく、哲学や科学の分野において研究され、「偶然はそもそも存在せず全てが必然である」という立場を唱える学説(決定論)もある、と。
アインシュタインも、「神はサイコロを振らない」として決定論の正当性を訴え量子力学でのパラドックスを定義したが、後年、この考え方は実験的に翻され、したがって、現在の物理学では決定論の立場を採る学者はほとんどいない。また、シンクロニシティの概念で、ユングが、単なる偶然の一致とは区別される、有意味な偶然の存在を主張。これは、同時的な相関関係を、彼のいうところの集合的無意識に由来する元型の現われとして解釈すべきケースの存在することを主張したものである。ただし、その非因果性をめぐっては、その非科学性が問題とされることも多い......(なが〜いのでこのへんで)。
へえ、ふうん、と勉強気分で楽しくなってる場合じゃない(ほど忙しい)のはわかってるんだけど、そういう時こそ、もっと詳しく知りたくて本とか買いに行きたくなっちゃったり。っていう気持ちになってるのも「偶然」なのか「必然」なのか? とかまた考え出しちゃったり。自分なりの解釈だと、主観的な見方をすると「偶然」はそこらじゅうにあるんだけど、第三の眼で俯瞰に見てみると、全てが「必然」に思えてくるわけ。ぶっちゃけ、みんなはどっちでもいいのも知ってるわけ。でも、なに気ないことも疑問に思うと、意外に楽しいし視野が広がったりするよ、って言いたかったわけ〜( - . - );
ナイロン ジャパン編集長 戸川貴詞
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flashback memory 2010_01 ・人気絵本『かいじゅうたちのいるところ』を実写映画化 ・NHK 大河ドラマ「龍馬伝」が話題に ・Ke$haの「TiK ToK」が全米ビルボード・チャートで7週連続1位を記録 | |