CULTURE
2018.04.07
2015年7月号掲載 ED_LETTER vol.107『thinking』
thinking
思考の外側、というか、思考とはパラレルな関係で表裏一体にあるもの。自分が認識できないものの存在を認識すると、思考の質が変化してくる。
最近、自分のなかでは考えられないような考え方に触れることが、面白い。今までつい頭で否定してしまって拒絶していたものを、そのまんまの形で一度受入れてみる。自分ではあり得ない、と思うことを、あり得ると思う考え方自体を肯定してみる。心がざわついてしまうから、なかなか難しい作業だけど、ざわざわに慣れてくると、今度は自然と思考が別の世界を認識するようになって、自分の思考と別の思考が同時に進行するような感覚になるわけで。
でもこれ、ちょっと意識してないと、ブルーインパルスがパラレル飛行してて急激には慣れるみたいに、すぐ思考が元に戻っちゃう。だから常に、外側を意識してる。
基本、誰もが皆自分が正しい、と思って行動し生きていると思う。というか、間違っていると認識して行動していたとしても、その行為自体が自分自身を肯定してることになる。だから、間違っている、と思う思考――他者にとっては正しいと思う思考自体を認識し続けないと、いつかは思考停止してしまう。
自分の思考のなかだけなんて、ほんとにちっぽけ。そんな領域にしがみついてるようじゃ、つまんない。
ナイロン ジャパン編集長 戸川貴詞
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