CULTURE
2013.04.16
FIDLAR : スケーターボーイズ4人組が愛するLAライフとは
カリフォルニアの青空の下、サーフィンとスケボーを愛する男子4人で結成されたパンクロックバンドFIDLAR(フィドラー)。バンド名は“Fuck It Dog, Life’s A
Risk(しょーがねーな、人生は賭けだ)”を意味するスラングに由来し、荒削りなガレージサウンドで日常をストレートに表現。思わず足踏みして踊り出したくなるポップさを備えた骨太なパンクロックに、ブログをはじめとする音楽メディアが飛びついた。 そして、2月初頭には1stアルバムを引っ提げて初来日。東京・お台場で行われたホステス・クラブ・ウィークエンダーには、彼らのライヴを体験しようとファンが大集合。初日のトップバッターにも関わらず、パワー全開のアクトで会場は熱狂。おまけに流暢でお下品な日本語MCも披露するなど、日本のオーディエンスの心をガッチリと掴んだ。 メンバーは、ハワイ出身で日本&アメリカのハーフのザック(Vo&G)、LAの南に所在するサンディエゴ出身のブランドン(B)、あまり似ていないけれど実兄弟のエルヴィス(G)とマックス(Dr)。ライヴ後の彼らに直撃! 左からザック、エルヴィス、ブランドン、マックス バンド結成のきっかけは? エルヴィス: 僕がインターンをしていたスタジオでザックも働いていたんだ。お互いバンドをやりたくて、空き時間に一緒にセッションしたら気が合って。ザックはブランドンを、僕は弟のマックスを呼んでデモを作り始めた。 ブランドン: 初めてのライヴはウチでのハウスパーティだったよ。 ザック: 僕とブランドンは長い間ルームメイト同士なんだ。今でも一緒に住んでるし、前はしょっちゅうハウスパーティで演奏してたよ。 その後、どんなシーンで活動してきましたか? エルヴィス: 特定のシーンにいたわけじゃないけど、LAには膨大な数のミュージシャンがいるから、自分達と似たバンドと一緒にライヴに出てシーンが生まれたって感じかな。僕達は常に周りを気にしないでDIYライヴをたくさんやってきた。それがシーンさ。 NYLON読者にはアメリカ西海岸のカルチャーに憧れる人も多いので、あなた達の生活について聞かせてください。LAのいいところってどんなところですか? ザック: サーフィン! スケート! ビーチ! それといつも晴れているところ。 マックス: ミュージシャンはみんなLAにライヴしに来るから、いつでも気軽に良いライヴが観れること。 ブランドン: フィッシュタコス! エルヴィス: 僕もタコスに一票。あと、山へハイキングに行くことも。(メンバー爆笑) 普段はどんなことをしていますか? ブランドン: 僕ら全員、子どもの頃からスケボーしてる。今はバンドのために怪我しちゃいけないから自粛中だけど。 ザック: ハウスパーティもしょっちゅうやってたね。LAはめちゃくちゃ広いし一軒家に住んでる人も多いから、誰かの家に集まってライヴ&パーティすることが日常なんだ。 だから歌詞にも「パーティで酔っぱらった~」ってのが良く出てくるんですね(笑)。ちなみにメンバーでお揃いのタトゥーをしているって本当? エルヴィス: 僕以外の3人は”FIDLAR”ってタトゥーがあるよ。 ザック: パーティですっごい酔っぱらった時に自分達でスティック&ポーク(針でつつきながらインクを入れるセルフタトゥー)したんだ。次の日起きて、みんな『ヒェー!』ってなったよ(笑)。よく友達にも彫ってよって頼まれるんだけど、正気じゃないよね(笑)。 なかなか破天荒なライフスタイル! じゃあ今度はみんなのファッションについて。ザ・西海岸といった感じの、雑誌から飛び出てきたようなスタイルですよね。ファッションで意識していることはありますか? ザック: 特に気にしてないよ。 マックス: 僕はTシャツ。今日はお気に入りのスヌープ・ドッグのTシャツを着ているよ(とスウェットをめくりあげて見せてくれる)! ブランドン: マイケル・ジョーダンとかがいた時代の90sのNBAシャツが好きだな。ラングラーのジーンズも鉄則。まぁ、服はほとんどリサイクルストアで買ってるけど。 エルヴィス: VANSのシューズはメンバー全員の定番だよ。 音楽面でこれからどんなことにチャレンジしたいですか? 一緒に共演したいアーティストはいますか? ザック: 常に新しいスタイルを取り入れて実験してるよ。メンバーそれぞれ音楽の趣味も違うし、パンクロックに限らずロックンロールやカントリーも取り入れてる。それぞれやりたいことをできる、自由なスタイルでやり続けるつもり。 ブランドン: 一緒に演奏したいのは、良いエナジーを持っていてお客さんを楽しませることが出来る奴らだね。ワクワクさせてくれて、楽しませてくれるアーティストと共演したいよ。 例えばダンスミュージックなんてどうでしょう? ザック: 絶対、絶対にない! ない! ない!(笑) ブランドン: ダブステップもジャスティン・ビーバーも、有り得ない(笑)! では最後に、あなた達のバンド名でもある英語のスラング“FIDLAR(Fuck it Dog, Life’s A Risk(しょーがねーな、人生は賭けだ)”を、日本の女の子が使ったらどう思いますか? 全員: すごくクール! どんどん使って! ブランドン: でも、知らないおじさんに近寄られたときに言っちゃ駄目だよ! その後、『若い女の子が見知らぬおじさんに“FIDLAR”と言うとどんな危険なことが起こるか』を一生懸命説明しようとするも、「なんだよそれ(笑)」とメンバー全員にイジられてしまったブランドン。オフステージでも息ピッタリな仲良しぶりが微笑ましい。ライフスタイルははちゃめちゃながらも、DIY精神に溢れた音楽へのストイックな姿勢は80sの西海岸パンクロックの遺伝子をしっかりと継承。これからますますパワーアップが期待されるFIDLAR、次回の来日ライヴまでにぜひ歌詞を覚えて一緒に歌いたいところ! watch & listen: 『No Waves』 |
『フィドラー』 フィドラー ホステスより発売中 hostess.co.jp NYLON.JPが勝手にファッションチェック! ドラム担当、長身&赤毛のカーリーヘアがトレードマークのマックスがうれしそうに見せてくれたのは、人気ラッパースヌープ・ドッグのヴィンテージTシャツ。アルバムにも収録されている楽曲『Max Can't Surf』のミュージックビデオ(▶コチラ)ではタイトル通り彼がフィーチャーされていて、1人4役で4つのLAストリートルックを着こなす彼を観ることができる。 FIDLAR fidlar.tumblr.com |
text keiko komada