CULTURE
2013.08.15
AUSTRA:今秋来日が決定! アート肌なカナダ発エレクトロポップバンド
メンバーはケイティ・ステルマニス(Vo)、マヤ・ポステップスキー(Perc)、ドリアン・ウルフ(Ba)、ライアン・ウォンシアク(Key)、サリ&ロミー・ライトマン(Back Vo)の6人。写真を見ての通りグッドルッキングな彼らは、個性的なアーティスティックなファッションも魅力のひとつ。
今秋に初来日を控える彼らにメールインタビューを決行☆ バンドをリードするケイティとマヤのふたりが真剣に想いを語ってくれました。メンバーのロミーが撮影した写真と合わせてご覧あれ!
— バンド名の由来は?
マヤ(Dr):“アウストラ”はケイティのミドルネームなの。バンド名を決めるのには苦労してたくさん他の候補もあったんだけど、これが一番シンプルでいい響きだった。文学的な意味もなくて、元々あるものを言及しているわけじゃないユニークさが気に入ってるわ。
— 影響を受けた音楽と、今お気に入りのミュージシャンは?
ケイティ(Vo):ニーナ・シモン、フレディ・マーキュリー、ビョーク、それからPortisheadにNine Inch Nailsかな。最近はVindicatrixとピーター・ヴァン・ホーセンをよく聴いているわ。
マヤ(Dr):高校生の頃はシャーデーやブライアン・フェリー、The Cranberriesを聴いてたわ。音の響き方が大好きなの。最近はCocteau TwinsやGina X Performanceがお気に入りだけど、ツアー中はクラシックを聴くのが好き。それにワールドミュージック……この表現嫌だな(笑)。だけどアフリカやアジアの音楽は、ガムランやトルコのサイケデリアみたいにとても刺激的ね。とにかく、いろんな音楽を聴くし、広い心で新しい音楽を見つけたいと思っているわ。
— 曲&サウンド作りやジャケ写作りも含め、アルバム『Olympia』のプロセスはどうだった?
ケイティ: この作品はコラボレーションの賜物なの。ほとんどの曲は私が自宅のPCで作り始めたものだけれど、あまり作り込まないようにして、バンドのみんなのアイデアを反映出来る様にしたわ。ビートやリフはマヤが、ベースやサウンド全般はドリアン(Ba)が主に担当して、サリ(Vo)は歌詞の部分で大きな貢献をしてくれた。ジャケット写真を撮影したのはノーマン・ウォンというフォトグラファー。ロミー(Vo)は京劇(チャイニーズオペラ)とバレエ・リュスの舞台のコスチュームに凄く影響を受けていたから、トロントの京劇のバックドロップを借りて撮影したのよ。
マヤ:前作とは全く違うものになったわ。いくつか簡単なデモの後、バンドでそれを具体化していったの。たくさんの素晴らしいアナログシンセサイザーとドラムマシーンを試したわ。計画のない冒険みたいだったけど、なぜかそれが良い方向へとどんどん進んだの。それにバンドがあらゆる種類のドラムとベルを探してくれて、私にクレイジーなパーカッションをやらせてくれたのも楽しかったわ。まるでパーカッションの動物園(笑)。
photo by Romy Lightman
— バンドとして何かファッション面でのコンセプトはある? ファッションはどのように音楽とリンクしているの?
マヤ:私達の魅力のひとつは、統一した美学を作らないようにしていることだと思う。メンバーそれぞれがしたい格好をしてる。それは正直で、楽しくて、計画されたものは何もないの。全員で同じ格好をしたらバカみたいに見えると思う。それぞれ本当の人格やキャラクターを表現出来るというのは私達のやり方ね。
ケイティ:ツアーでみんな一緒にいる時はまるでサーカスみたいなの(笑)。みんなの個性がファッションに現れているのよね。ライアン(Key)はゲイのレイヴァースタイルに夢中だし、サリとロミーは“別世界”って感じのスタイル。ドリアンとマヤが好きなのはシンプル系で、私はサイケなインダストリアル風のルックが好き。
photo by Romy Lightman
— 好きなデザイナー、あるいは気になるスタイルは?
ケイティ:私は、自分のスタイルを自分の手で作りたい派。人が思いつかないようなものに惹かれるわ。好きなデザイナーは、やっぱりアレクサンダー・マックイーン。昔、メリーゴーランドのドレスを作ってたでしょ? ホログラムの作品も印象的だったわ。
マヤ:エルメスとディオールが好き。私ってブレザーに弱いの。チャリティショップで5ドルで買ったディオールのブレザーを持っているんだけど、お墓まで持っていくつもり。あと、シルクは神様からの授かり物ね!
— いつもステキなアイウェアを着けているマヤの、最近のお気に入りについて教えて!
マヤ:私、サングラスのことで頭が一杯なの。若い頃はアイウェア専用のモデルになりたいって考えてたくらい(笑)。最近はケイティのサングラスが羨ましくて仕方無いの。ついこの前ケベックのチャリティショップで見つけたらしいんだけど、私が着く前に彼女が買っちゃってたの! 大きな丸いタイプで、彼女ったら色違いで3つも持っているのよ。悔しいけれど、彼女にとっても似合っていたわ。
photo by Romy Lightman
— 音楽、映画、ファッション、食べ物でも何でも、日本文化の中で好きなものはある?
ケイティ:ウワサのお寿司屋さん、“すきやばし次郎”に行きたい! もちろん日本のファッションにも興味があるわ。幼なじみに日本文化が大好きな子がいて、よく日本から取り寄せた雑誌を一緒に読ませてもらっていたわ。
マヤ:日本酒とお寿司に目がないの! 私もジローのレストラン(すきやばし次郎)に行きたいわ。彼についてのドキュメンタリー映画(『二郎は鮨の夢を見る』/監督:デビッド・ゲルブ)を見た後、彼の作る食べ物やその道義を経験しなきゃって感じたの。音楽面だと、大学で学んでいた和太鼓。私のドラム演奏とリズムに対する考え方に影響を与えてくれた。勉強したことをとても感謝しているし、太鼓のコンサートとか歌舞伎を見てみたいわ。
— 初来日で楽しみにしていることは?
ケイティ:絶対日本が気に入ると思う! 今はまだどんな経験になるか見当がつかないけれど、日本文化は大好きだから楽しみにしてる。
マヤ:日本に行くことは私の長年の夢だったからとっても楽しみよ。3ヶ月くらい滞在したいけど、残念なことに3日間くらいになりそう……。だから出来ることは全部挑戦するわ。だって私、日本と恋に落ちることが分かっているもの!
watch & listen: 『Home』
『Olympia』 AUSTRA ホステスより発売中 hostess.co.jp |
text : keiko komada