CULTURE
2016.12.23
待望の新譜をリリースした世界的エレクトロポップバンドDRAGONETTEのスペシャルインタビューをお届け!
フックの効いたメロディと紅一点のヴォーカル マルティナのキュートな歌声で世界的な人気を誇るエレクトロポップバンド 『DRAGONETTE』から、実に4年半ぶりとなる待望のニューアルバム『Royal Blues』が到着。今作はDRAGONETTEらしいポップさを残しながら、どこか浮遊感を感じさせる仕上がり。制作過程の苦悩や日本への思いを語ったインタビューをチェック。
4年ぶりとなる新作『Royal Blues』がついにリリースされました。タイトルにはどんな意味が込められているのでしょうか?
マルティナ・ソーバラ: 完成するまでに時間も労力もかかったわ。タイトルは、すごくハッピーなんだけど、なんだか憂鬱っていう心情の意味よ。今作はポップでダンサブルなサウンドは残しながらも、あなた達の初期作品に比べると、ソフトなサウンドに仕上がっていますね。テイラー・スウィフトやレディー・ガガのように、ジャンルのシフトチェンジをし、成功を収めているアーティストがいる中、ポップにこだわる理由はなぜでしょうか?
マルティナ: ポップの世界は幅広くて、ジャンルも増えてきてるわ。私達はポップ・ミュージックの最先端を追い求めてきたし、常に違うサウンドでプレイしてきた。自分たちがポップという括りに縛られているとは全く感じていないし、ポップ・ミュージックを作り続けていることで、何か心配することは一つもないわ。チャーリーXCXの「ブーム・クラップ」を手掛けたプロデューサー、ステファン・グラスランドがシングル「Lonely Heart」のプロデュースを務めていますね。彼との出会いを教えてください。
マルティナ: 別のライターとプロデューサーと一緒にLAで曲を書いていたときに、彼と知り合ったの。すぐに意気投合したわ。この曲は、これまで書いたことのないような作品に仕上がっているわね。新しいクリエイターとの出会いの良いところって、自分たちでは想像もつかないような作品が完成するところよ。本作ではマイク・マゴや、オランダのポップバンド、Dada Ante Portasをフィーチャーした曲も収録されていますね。
マルティナ: 彼らとは過去に共演しているの。その時だけの関係で終わらずに、その後も一緒に作品を作る関係を築き上げるのって素晴らしいわよね。それに互いの制作プロセスをよく知ることが出来るわ。カナダ出身で、恋愛や失恋を歌うポップ・アーティストという点では、ティーガン&サラと共通する部分があるなと感じました。
マルティナ: 彼女達との仲は、もうかれこれ20年以上になるわ。初めて会った時から、お互いを励まし合ってきたし、新曲を出す前に相談にも乗ってくれるの。私にとって、ものすごく大切な関係よ。皆さんの出身地、トロントは世界でも有数な多文化都市ですが、この背景が皆さんの音楽に何か関係していますか?
マルティナ: トロントって今すごくクールな場所よ。素晴らしく独創的で、文化的で、社交性に溢れているものがたくさん生まれているわ。それらには、街の多様性が十分関係しているっていうのは確かね。トロントから誕生するミュージックやアートのほとんどに多大な影響を与えているのは間違いないわ。現代の音楽の聴き方について、どうお考えでしょうか?音楽ストリーミングサービスが主要となってきたこの頃、より多くのリスナーに知ってもらえるメリットもあれば、CDセールス数が落ちているというデメリットもあります。このような状況にどう対処していきますか?
マルティナ: 現在の音楽業界って、とても面白くて、消費の本質や音楽の聴き方も絶えず変化している。私はその変化を恐れたり、それが良いか悪いか熟考したりするのは何の役にも立たないと思う。ただ今は、そのやり方が主流っていうだけで、私達は今まで通りプレイして、曲を作って、その時の変化に任せるだけよ。最近おすすめの作品はありますか?
マルティナ: フランス人シンガー・ソングライターのクリスティン・アンド・ザ・クイーンズと、スウェーデン出身のデュオ、ニキ&ザ・ドーヴがおすすめ。私の今年のベスト・アルバムの2枚よ。最後に、日本について、どう思っていますか?
マルティナ: まだ一回も日本でプレイしたことがないの。ジャパニーズ・ミュージックについても、そんなに詳しくないけど、まだまだ私の知らない世界がたくさんあるって感じね。さて、どこからスタートしようかしら。DRAGONETTE (ドラゴネット)
紅一点のメイン・ボーカル、マルティナ・ソーバラを中心にプロデューサーのダン・カーツ、ジョエル・ストウファーからなるカナダ・トロント出身の3人組エレクトロ・ポップ・バンド。
2005年に結成後、『Galore』(2007)、『Fixin to Thrill』(2009)、そして『Bodyparts』(2012)の3枚のアルバムをリリース。
カナダのグラミー賞にあたる「ジュノ・アワード」〈ダンス・レコーディング賞〉に輝く等、マルティナのキュートなボーカルと、卓越したメロディメイキングは多方面で高い評価を受ける。またこれまでベースメント・ジャックス、カスケイド、ドン・ディアブロ、ビッグ・データ、フィリップ・ジョージ、ザック・ウォーターズ等と共演、特にマーティン・ソルヴェグとの共演作「HELLO」は世界的大ヒットを記録。日本のアイドルグループ、アイドリング!!!も迎えた「Big In Japan」や「Let It Go」等もここ日本でも高い人気を誇る。その後も#1ダンス・レーベル、スピニン・レコードより出されたマイク・マゴとの「OUTLINE」は2014年のフロアヒットを記録する等、感度の高いダンス・アクトのみならず世界中のポップス・シーンからも注目を浴びている。
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『Royal Blues (Japan Deluxe Edition)』 release date. 2016.12.23 Label : Dragonette Inc. Manhattan Recordings Price. CD : ¥2,000 (税抜) iTunes : ¥1,500 |
Design Chinatsu Ikarashi
Edit SHO IKOMA